歌手のきゃりーぱみゅぱみゅがCDのジャケットに登場させたり、テレビドラマで人気女優が着るワンピースにデザインされていたり……。じつは’13年からジワジワと「サメ」が注目を集めている。すでに巷では、’14年には一気にサメがブレイクするのでは、という噂も出ているほど!

 サメ研究者を経て、日本で1人しかいない「シャークジャーナリスト」の肩書を持つ沼口麻子さんに、昨今のサメ人気の真相を聞いてみた。

「最近、電車に乗っていても、サメのぬいぐるみを腰につけている若いコを見かけます。私も身に着けているので、ひとつの車両に『2サメ』の日もあるわけです(笑)。半年前までは考えられない光景でした。雑貨屋さんなどにもサメのキーホルダーが置かれているのを目にします。『いちばん売れています』というお話でした。ホントにブームがきてるな〜、と実感しています」

 かつては映画『ジョーズ』の影響で“人喰い”の恐ろしいイメージだったサメが、今は若者を中心に、かわいい、おしゃれな存在として人気を呼んでいるようだ。沼口さん自身も’13年8月から、サメ好きを集めた『サメ談話会』を全国各地で毎月開催している。会場は、つねに満員という盛況ぶり。サメ好きの輪は確実に、全国へ広がっているのだ!

「’13年10月、復興庁が支援する『サメの街気仙沼構想推進協議会』というプロジェクトがスタートしました。宮城県気仙沼市は、国内のサメの水揚げ量の8割を占めています。今後はフカヒレだけでなく、身も食べて皮や骨も利用しようと、気仙沼を『サメの街』としてブランド化するのが目的です」

 3月には、サメの博物館「気仙沼リアスシャークミュージアム(仮称)」がリニューアルオープン。「サメ好きの聖地」として知られていたが、東日本大震災とその津波の影響で、長く閉鎖されていた。このミュージアムの復活も、サメ人気の起爆剤になるかもしれないと沼口さん。また、すでに水族館などでは、サメに触れたり、解剖したりするイベントが好評で、集客を伸ばしているそう。

「まずはファッションなどの面から火がついて、次にサメ料理が話題になる。そしてミュージアムのオープン後には、サメが大ブレイクしそうな気がします。年末には、サメ関連の言葉が流行語になっているかもしれません(笑)。私が作った造語ですが、サメに対する熱い思い、知識力の高いことを『シャーキビリティ(Sharkibility)』といいます。たとえば、サメに詳しい人に対して『シャーキビリティが高いね〜』というように。この言葉が、’14年に流行ったら面白いですけどね(笑)」

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