「ドロドロが主流だった昼ドラには珍しい、ほっこり、ほこほこのドラマを目指しています」と語るのは、ドラマ『明日もきっと、おいしいご飯〜銀のスプーン〜』(フジテレビ系)の松本圭右プロデューサー。

 連ドラ初主演という高杉真宙(18)が演じるのは、3人の子供を女手ひとつで育ててきた母の恭子(富谷靖子)が、突然がん宣告をされて、入院中の母に代わって料理を作り、弟や妹、家族を守ろうと奮闘する心優しい男、律。

「このドラマは、本当に大好きな作品になったんですよね。だから、大事に大事に演技がしたくって。残り30話くらいを、1年間かけて撮れたらいいのに、とか思ってしまうほど(笑)。律くんっていうキャラクターと、もっと向き合って、歩んで……ちゃんと律くんになって演じたいなあと思っているんです。彼のやさしさはどこからにじみ出るものなのか、それが透けて見えるように……でも、彼は完璧すぎますけどね、勉強も運動も何でもできるなんて」

 思い入れから、感情もこみ上げてくる。

「富田さんとのシーンで、テストとランスルーでは泣くつもりじゃないのに泣いちゃったことがあって。本来なら、ピークまで積み上げて積み上げて、本番で泣けるといいんですけど。その前で崩れちゃったので、本番では逆に冷静な自分がいて、泣けないと思ったんです。でも、富田さんの表情や言い回しを目の当たりにしたら、どんどん泣けてきて。富田さんがお母さんで良かった(笑)。みんな本当の家族みたいなんですよ。調(「まえだまえだ」の弟、前田旺志郎・14)が取り繕わずにいてくれるから、僕も馬鹿を言って笑っていられるし」

 新型昼ドラが、日本中の母心をくすぐっているようだ。

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