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モンタギュー家のロミオと、キャピュレット家のジュリエット。憎みあうふたつの家の2人の究極の愛。世界一、有名なラブストーリーに、情熱的な音楽と斬新なファッションを取り入れ、一昨年に大ヒットしたミュージカル『ロミオ&ジュリエット』の再演が始まる。初演に続き、ロミオを演じるのは城田優。前回の舞台で激しくジュリエットを愛し、舞台で涙する美しきロミオに、号泣する観客が続出したのは語り草となっている。
 
今回、城田はダブルキャストでロミオの敵役、ティボルト役にも挑戦。作品への思いを語りだすと止まらない!
 
「ロミオは、俳優なら一度は演じたい、あこがれの役。正直、初演で寿命が縮んだような『やりきった感』がありました。再演では、初演以上のものを求められます。その覚悟とともに、自分を奮い立たせるには、ロミオだけでなく、ロミオとはまったく違うティボルトを演じるべきだと。僕はプレッシャーがあったほうが伸びるタイプなので(笑)」
 
トリプルキャストでロミオを演じる古川雄大(ふるかわゆうた)と柿澤勇人(かきざわはやと)、ジュリエット役の清水くるみ、妖しく踊る「死」のダンサーの宮尾俊太郎など、今回は新キャストも数多く参加。共演者とのつながりは、とくに大切にしているという。
 
「稽古場でほかの人の演技に意見を言うのはタブーな場合もあるんですけど、僕らは、何でも言い合う。アドバイスしたら『そこ、悩んでいたんだよ』ということがよくあるんです。10年前、ミュージカルデビューしたとき、僕はあまりに何もできなくて、生まれて初めて食事が喉を通らないという経験をしました。そのとき、先輩やいろんな人に助けてもらった。人とのつながりが、演技の向上につながる。そう信じているんです」
 
登場人物たちはメールをやりとりし、写メも撮る。現代のツールを取り入れながら、純愛という時代を超えたテーマを描き出すのが、この作品の大きな特徴だ。
 
「馬に乗って、手紙を書いて……という中世風『ロミジュリ』とはまったく違うので、賛否両論、あるかもしれません。でも、だからこそ幅広い世代に楽しんでもらえると思います。僕が大好きな劇中曲『エメ』には《たとえこの宇宙終わろうと二人の愛だけは残る永遠に》というフレーズがあります。この歌で包まれる瞬間は、演じている僕自身が毎回、感動する。5歳から100歳まで、お客さんの胸をキュンキュンいわせますよ!」
 
■プロフィール
しろた・ゆう★’85年12月26日生まれ、東京都出身。ドラマ・舞台・映画と幅広く活躍。近年のおもな出演作に、ドラマ『GTO』(フジテレビ系)、『純と愛』(NHK連続テレビ小説)、ミュージカル『4Stars』 などがある。映画『劇場版 SPEC』が’13年11月に、映画『黒執事』が’14年にそれぞれ公開予定。
 
■告知など
舞台
ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』
 
東京公演/9月3日(火)〜10月5日(土)、東急シアターオーブにて。大阪公演/10月12日(土)〜27日(日)、梅田芸術劇場メインホールにて。公式サイトはhttp://romeo-juliette.com/ 撮影/Marcelo

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