プロデューサー山田孝之の働き方改革 8時間ルールで現場変化
画像を見る 『ゾッキ』で真剣な眼差しで監督業を務める山田

ーー実生活では’12年に結婚し、’13年に長男が誕生している。いつも個性的な役を演じている印象が強い山田だが、今夏に公開された映画『ステップ』では、シングルファーザーとして娘の養育に奮闘する会社員を演じた。

 

奥さんに対しては家事に育児にと、“こんなことずっとやってくれているんだ”って、あらためて感謝しました。もちろん『ステップ』の撮影期間だけではありません。こんなに自由に仕事をさせてもらっていますし、いつ僕が家に帰れるかわからない状態で息子も育ててもらっていますし、奥さんにはずっと感謝しています。

 

僕が家でやっていたことといえば、息子が宿題をやらずにテレビを見ているときに、『宿題をやりなさい』と、たまに言うぐらいだったので。でも、あまり勉強には重きを置いていないんです。今後、AIが発達していけば、人間がやれる仕事も減っていくじゃないですか。それでも人間にできるのは“表現すること”だと思っています。

 

料理で表現するのか、アスリートとして肉体で表現するのか、僕みたいに芝居や歌で表現するのか……。息子の人生ですので彼自身が選んでいくでしょう。僕も15歳から俳優を始めて、21年間続けているわけですが、彼がどのタイミングで何を始めるのかはわかりません。なるべく縛らないようにしているつもりです。

 

ただ唯一、僕が必要だと思って習わせているのが水泳です。生きるために必要な力ですからね。泳げなかったら海に落ちたとき死んじゃいますし、体力と免疫力を上げることもできます。

 

僕自身は、姉2人が水泳教室に通っていたのに、経済的な事情で僕だけは通わせてもらえず、19歳のときにドラマ『WATER BOYS』に出演するまで泳げませんでした。だからなおさら水泳にはこだわったのでしょうね。昨年、息子といっしょに海水浴に行ったとき、海に投げ込んだのですが、しっかり泳げていました。

 

ーー最後に来年の目標について質問すると、意外な答えがーー。

 

本当は昔から自給自足の生活に憧れているんです。田舎育ちだったこともあると思います。野菜を育てたり、捕ってきたものと作ったものを交換したり……。いまさら毎日渋谷に行ったりしたいとも思いませんしね。だから、いますぐにでも自給自足生活を始めてもいいぐらいです。

 

でも始めてしまったプロジェクトには責任もありますし、好きでやっていることもあります。だからやっぱり来年も仕事を頑張っているのではないでしょうか(笑)。

 

「女性自身」2020年12月15日号 掲載

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