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「ピューロランドで初めてシナモンに会ったとき、“てちてちてち”って僕に駆け寄って握手をしてくれて、胸がキュンとしたんです(笑)。トキメキを久しぶりに感じたし、かわいい! という感情が自然に芽生えて。サンリオキャラクター大賞で1位をとるのもわかる! って本気で思いました」

 

そう話すのは、ミラクル☆ステージ『サンリオ男子』(2018年上演舞台)で「シナモンロール」好きの男子高校生・源誠一郎を演じた和合真一(34)。サンリオキャラクターが好きな男子高校生たちを描いた本作は、Twitter、漫画、ゲーム、テレビアニメなど多くのメディアで展開され、実在する人物であるかのようなリアリティが、多くの女性のハートをつかんだ。

 

その『サンリオ男子』のイベントで何度も足を運んだというサンリオピューロランドは、和合にとっても思い入れの深い場所だが、2020年には開園30周年の記念イヤーを迎え、コロナ禍ながらも、多くのファンの間でお祝いムードに包まれた。

 

「最初は正直、僕が行っても楽しめないんじゃないか、と思っていました。アトラクションはあっても、男子が好きな絶叫マシンとは違いますしね。でも、先ほど話したシナモンとの出会いでキュン♪ としちゃって、それからというもの、がらりと見方が変わって。ショップのグッズでもなんでも、目に入るものすべてがキラキラして見えるし、アトラクションの絵柄にシナモンを見つけただけで興奮したり、園内に『隠れシナモンがいる!』と発見しては喜んだり。キャラクターを愛した時点で、大人でもあっという間に夢の世界として引き込まれるんだな、とあらためて認識しました」

 

『サンリオ男子』公演中は、サンリオキャラクターとの共演も果たした。

 

「キャストの男子陣もキラキラした衣裳に着替えて出ていくんですけど、キティちゃんが登場したとたん、会場のお客さんの歓声がすごいんですよ。僕たちキャストのときより盛り上がるのは、ちょっと複雑な気持ちでしたね……(笑)」

 

年齢や性別、国を問わず人気のサンリオキャラクターだが、和合自身も、幼少時代にそのグッズを愛用していた記憶がよみがえったという。

 

「そういえば『けろけろけろっぴ』とか、働く車シリーズの『ザ・ラナバウツ』とか、当時の男の子はみんな持っていたなあ、って。大人になってから『あれもサンリオだったんだ!』と知ることもあったし。じつはつねに身近にあって、無意識のうちにサンリオに育てられてきたんだな、と思いました。キティちゃんを知らない日本人はいないでしょうし、まさに国民的キャラクターですよね」

 

和合は現在、34歳。社会人を経験したのち役者を目指したため、芸能界デビューは26歳と遅めだ。『サンリオ男子』を含め、数多く出演している2.5次元ミュージカルでは、実年齢よりもかなり若い役を演じることが多い。

 

「30歳を過ぎた僕に高校生役をオファーしてくださるなんて、すごく挑戦的なスタッフさんだなあと思いました(笑)。ほかのキャストはみんな20代前半だし、僕ひとり、厳しいんじゃないかと。でも、制服を着て演じてみたら、意外にイケたんですよ(笑)。若いキャストとワイワイやっていると気持ちが若返ってくるし、役にひたっていると、本当に高校生になったような錯覚にも陥りました」

 

サンリオ男子・和合真一が語る「ピューロランド」キュン♪な魅力
画像を見る 和合の私物「シナモロール」グッズたち。

 

今回のWEB女性自身の撮影では、私物のシナモロールグッズを手に、キュートな表情を次々と見せてくれたが、「ふだんはどんな性格?」と尋ねてみるとーー

 

「クールを装いつつも“おもしろ、おかしい系”ですかね。私服はモノトーンが多くて、こういう明るい色の服を着ることはめったにないです。でも、僕らがやっている2.5次元の世界って、原色やきらびやかな衣装が多いので、まったく抵抗はないですね。年齢のことは考えず、『自分はかわいいんだ!』と言い聞かせて、なんでも突き抜けるのが大事(笑)」

 

そこで気になるのが、20代半ばで芸能界を目指したきっかけだ。

 

「もともと高校入学のころは、親が芸能界入りを希望していたんです。でも、僕自身は反抗期だったこともあって、芸能コースではなく、デザイン・ITコースを専攻しました。そのおかげで、社会人としてグラフィックデザインの仕事もできたんですけど、会社勤めをしながら、このままでいいんだろうかーーという思いはずっとありました。7年で会社をやめたあと、最初はマネージャーをやろうと思ったんです。そのとき、たまたま飲み屋で知り合った芸能関係の人に相談したら、『和合くんは変わっているし、おもての仕事をしてみたら?』と言われて。その言葉がきっかけで俳優を目指しました」

 

今後、さらに年齢を重ねても、2.5次元の舞台には立ち続けていきたいという。

 

「オファーがある限りは(笑)。そしてもちろん、役者、タレントとしてドーンと売れたい気持ちはありますが、じつは最終的に、超敏腕マネージャー……人材を発掘する側の人間になりたいな、とも思うんです。社会人経験の影響か、自分自身のことも商品として見ている部分があって、自分の意思より、何を求められているかを考えていることが多いので。“売る”という意味で、マネージャーに向いていると思うんですよね(笑)。少しでも若い人たちの力になればいいなあ、って」

 

こうして取材・撮影を終え、帰り支度をはじめると「シナモンに会いたくなってきました(笑)」と和合。30周年イヤーを終え、新たなスタートを切る2021年のサンリオピューロランドで、サンリオ男子としての輝きを放つ和合真一に会えるかもしれない!

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