(写真・神奈川新聞社)
「フィッシングサイト」と呼ばれる偽サイトを開設してパスワードなどを不正入手した上、オークションに架空出品して代金をだまし取ったとして、県警サイバー犯罪対策課と鎌倉署は16日、詐欺と不正アクセス禁止法違反の疑いで、ともに住所不定で無職の男(34)=別の詐欺罪で起訴=と男(33)=同=の両容疑者を再逮捕した。
同課によると、両容疑者は2014年1月から15年12月末までの約2年間で少なくとも290回出品し、計約740万円を得ていたとみられる。
再逮捕容疑は、共謀し、「ヤフージャパン」のウェブサイトに似せたフィッシングサイトを開設し、東京都内の会社役員の男性(41)ら2人に入力させてログインIDやパスワードを入手。男性らになりすましてオークションサイト「ヤフーオークション」(ヤフオク)に出品したように装い、札幌市の男性会社員(46)ら2人からパソコン代やコンサートチケット代金名目で計約36万円をだまし取った、としている。同課によると、両容疑者は黙秘している。
同課によると、両容疑者はヤフージャパンのサイトをコピーしてフィッシングサイトを開設した。14年1月から15年11月までの間、使用済み下着を売買するネット掲示板に販売を投稿。購入希望者にフィッシングサイトのURLを送りつけるなどして誘導し、IDやパスワードを入力させていた。ヤフオクではカメラやハードディスクなど高価な商品を出品したように装い、不正入手した口座に代金を振り込ませていた。
「落札したが商品が送られてこない」などの苦情を受けたヤフーが15年2月、県警に相談していた。
同課によると、男(33)はこれまでの県警の調べに対し、「無職男(34)に頼まれてフィッシングサイトを作った。彼に借金があった」などと話している。