そんなに楽しみにしてた人じゃなくても、始まると夢中になって見てしまうのがオリンピック。でもじつは「競技のルールは知らずに見てました!」という人も多いのでは?そんなあなたに競技のツボを教えましょう。フリースタイルスキー【モーグル編】。

 

モーグルの語源はノルウェー語の『雪のコブ』。コブの斜面をしっかりターン(体の中心から左右に板を振る)しながら、途中で2回のエアーを決めて、なおかつ速いタイムで約250mのコースを滑ってゴールする。「ターン点」(満点15.00。割合は全体の50%)、「エアー点」(同7.50。25%)、「スピード点」(同7.50。25%)の合計30点満点で採点される。

 

もちろんエアー、スピードも重要だが、割合で考えれば、ターンの技術が勝敗を分けることが多い。理想的なターンとは、スタートからゴールまでの最短距離を、膝の屈伸を使って上半身を安定させたまま、スムーズなカーブの軌跡を描いて滑り降りることだ。

 

しかし、エアーも見どころ。基本となるのは、アップライト(回転なしの立ち技)、ループ(側転)、フリップ(宙返り)、ストレートローテーション(水平回転)の5種類。その中に含まれるさまざまな技を組み合わせて飛ぶのが普通だ。また、1回の滑走で2回のエアーを飛び、同じものであってはいけない。

 

採点基準は「フォーム×難易度」。現在、最も難易度が高いとされるのが、男子では「コーク1080(テンエイティー)」(体を水平まで傾けての3回転)と「ダブルバックフルツイスト」(伸身後方1回転2回ひねり)の組み合わせで、これをきっちり飛ぶことが、ソチでは優勝の決め手になるといわれている。また、女子のトップ選手は「バックフリップ」(後方1回転)と「ヘリコプター」(360度水平回転)を使用していることが多い。

 

「男子の遠藤尚選手は、現時点でミスをしなければ世界3位のポテンシャルを持っている。女子は3人に可能性がありますね。伊藤みき選手はケガの回復具合が心配ですが、上村愛子選手は調子がいいし、村田愛里咲選手はソチの硬いコースに合ってるんですよ。もしかすると大金星ってことも」(長野五輪日本代表・原大虎さん)

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