理化学研究所の“捏造認定”を受け、不服申し立ての意向を見せた小保方晴子さん(30)。中間報告からわずか半月でのスピード認定となったが、理研関係者は内情をこう明かす。

「この数年、理研は『特定国立研究開発法人』の認定をもらうべく、野依良治理事長の号令のもと末端社員まで躍起になっていました。『特定国立研究開発法人』とは、国際的な研究競争に勝ち抜けるエリート研究機関を国が認定する新制度。選ばれれば、あらゆる面で段違いに優遇されます。理研は、喉から手が出るほどこの認定がほしかったんです」

研究所は2017年に100周年を迎えるという。そのため、内部では様々なプロジェクトを控えていたようだ。

「法人認定を機に『理研』ブランドを大々的に展開する予定で、第一弾として『理研グッズ』も作っていた。今春からは『見える理研』というプロジェクトもスタートし、億単位のお金をかけています。これらは全て、先の特定国立研究開発法人への認定を見越して動いていたんです」(前出・理研関係者)

 安倍晋三首相が特定国立研究開発同法人創設を発表したのが1月24日。理研がSTAP細胞の発表をぶち上げたのは1月29日だった。理研は、STAP細胞研究を特定法人認定の決定打とすべく発表を急いだと見られている。

「一連の騒動で疑問だったのは、なぜ小保方さんはすぐ綻びが見つかるような論文を発表したかということ。そんなことをしても、彼女にはメリットがないんです。小保方さんに“あまりに未熟”な論文を作らせた要因の一つとして、理研内部での強いプレッシャーがあったのかもしれません」(全国紙記者)

 そして今回の最終報告のスピード公表についても、「理研の事情によるものだったのでは?」という声が……。

「騒動を受け、3月20日に下村博文文部科学相が『認定は4月中の予定だったが、保留もありうる。理研は4月中旬までに最終報告を出すように』と要請していました。焦った理研は、半ば強引に論文の捏造を認定したとの指摘も挙がっています。実際、野依理事長は最終報告会見直後に文科省を訪れていました。迅速な捏造認定は、政府へ恰好の“禊ぎ”アピールになったでしょうね」(前出・全国紙記者)

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