東映は3月20日、ピエール瀧容疑者(51)が出演する映画「麻雀放浪記2020」(白石和彌監督)を予定通り4月5日に公開すると正式発表した。
瀧容疑者はコカインを摂取したとして今月12日に麻薬取締法違反の疑いで逮捕。映画の公開に心配の声が上がっていた。だが各メディアによると会見に出席した同社の多田憲之社長(69)は「作品には罪はないのではないか。あえて出演シーンをカットせずノーカットで上映することを決めた」として、公開に踏み切るに至ったいきさつを説明。ただし劇場公開ポスターや上映前のテロップで瀧容疑者が出演していることを明示するという。
「公開延期や中止にして瀧容疑者サイドに賠償金を請求するのではなく、あえて公開することで客に判断をゆだねたようです。話題性があるので集客には困らないはず。犯罪者が出演している作品に対しての業界的な“自粛ムード”に一石を投じたといえるでしょう」(映画業界関係者)
瀧容疑は「凶悪」「孤狼の血」など白石組の常連だった。それだけに白石監督は「抑えなれない憤りを感じました」「今はバカヤロウ! としか言いようがない」と涙ぐみながら本音を吐露。これまでの撮影現場を振り返り、「ニュースの中でも(薬を)20代からやっていると聞いて、少なくとも仕事をしているときはそういう兆候はなかった」と話していたという。
「複数の週刊誌で、20年前に電気グルーヴが出演した国内外のクラブイベントでMDMAを使用していたことが報じられていました。役者のときは“いい人キャラ”の名バイプレイヤーとして知られていましたが、そうした“裏の顔”を隠し続けていたということでしょう」(芸能記者)
今回の映画公開を、観客はどう見るのか。その興行収入にも注目が集まりそうだ。