海老蔵 1日最大11リットル!“水だけ生活”が物議…医師は「真似しないで」と警鐘
画像を見る 1月3日、東京・新橋演舞場の楽屋口に現れた海老蔵

 

■1日11リットルの水分摂取は「健康にプラスの効果なし」

 

果たして水だけで数日間過ごすデトックス方法には、どのような効果があるのだろうか? 反対にどのような危険性が潜んでいるのだろうか?

 

そこで本誌は、『医師が教える 最善の健康法』や『新装版「ニセ医学」に騙されないために』の著者で内科医の名取宏氏に話を聞いた(以下、カッコ内は名取氏)。

 

海老蔵の水生活について「効果があるとする医学的根拠はありません」と語る名取氏は、まず断食についてこう解説する。

 

「断食は肥満や過体重の人であれば、痩せた分だけは健康にプラスの効果はあるでしょう。ただ、断食が、普通にカロリー制限や運動を行うよりもよいかどうかはわかりません。海老蔵さんは体重が減ったようですが、断食していたので減るのは必然的と言えるでしょう。体脂肪だけが減っていればよいでしょうが、同時に筋肉も落ちているかもしれません」

 

今回、海老蔵が1日に摂取した水分量は最大で11リットル。このような大量飲水についても名取氏は「健康にプラスの効果はないと考えます」と言及し、デトックスについてこう指摘する。

 

「医学的にはデトックス全般に意味がないとされています。デトックスは“体内の毒素を排出することで健康になる”と謳っていますが、毒素とは具体的にどのような物質なのか。その方法で毒素は本当に排出されるのか。それらが示されることはほとんどありません。そして何よりも、デトックスする場合としない場合を比べて、どのような健康によい効果があるのか、臨床試験の結果などの証拠が提示されることはありません」

 

つまり海老蔵のデトックス方法は、医学的見地からすると効果がないということになる。さらに食事を摂らず、大量に飲水する行為は、「水中毒」などを引き起こす危険性もあるようだ。名取氏はこう説明する。

 

「水中毒もしくは低ナトリウム血症の危険があります。水中毒とは、水分を急速に多量に摂取することで、体内の電解質バランスが崩れてさまざまな症状が生じる病態です。典型的にはマラソンなどの持久系スポーツでの水分の摂りすぎや、精神的な理由で水を大量に飲んでしまう心因性多飲で起きます。症状は、頭痛、嘔気・嘔吐、痙攣、意識障害など多彩で、死亡することもあります。アメリカ合衆国では『Wiiが景品の水飲み大会で女性死亡』なんて事例もありました」

 

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出典元:

WEB女性自身

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