市川猿之助『緊急取調室』延期で巨額賠償へ…自慢の“2億円相当”骨董資産も売却危機
画像を見る 昨年4月、歌舞伎座の楽屋口から出てくる猿之助

 

■ヨーロッパに渡り浮世絵商から購入を

 

もう一つの趣味が浮世絵や骨董の収集だ。

 

「浮世絵のコレクションは3千点以上。父・段四郎さんの影響で役者絵を集め始めたと聞きました。昔はネットオークションを利用していましたが、稼ぐようになってからは、ロンドンやオランダの浮世絵商のもとにまで足を運んで購入していました。なかでも歌川国貞の作品が大のお気に入りでした」(前出の知人)

 

猿之助は以前、インタビューで“原点”をこう語っている。

 

《初めて本物の浮世絵にふれたのは中学生か高校生の頃でしたか。父・四代目市川段四郎がロンドン公演のとき、蚤の市で偶然みつけた高祖父・二代目段四郎の役者絵を、お土産に買ってきてくれたものです。それを見て、昔を感じるのではなく、自分たちがいまやっているのと同じじゃないか、と思った記憶があります》(『クロワッサンPremium』’08年11月号)

 

骨董にもハマり、’16年に出した自らの著書『猿の眼 僕ノ愛スル器タチ』(淡交社)では約40種類の骨董コレクションを公開。初めて買った川喜田半泥子の茶碗や、魯山人の徳利など、自慢の逸品の数々を紹介している。果たして猿之助のコレクションはどれくらいの価値があるのか。

 

本人が所有していると明かした収集データをもとに、本郷美術骨董館の猪羽恵一さんに聞いてみた。

 

「役者絵はそんなに高くはないのですが、堅実な買い方をされている印象です。版や状態などによって値段もかなり変わるので正確なことは言えませんが、ご本人はネットで安く買ったものが2千点あるとも話されているので、大雑把にいえば、3千点で5千万円相当の価値でしょうか。

 

骨董のほうは、京都の『柳孝』で買った古備前は1点で1千万円する可能性はあります。川喜田半泥子が1点100万円、魯山人も数百万円程度でしょうか」

 

公開している骨董だけでも5千万円程度になるようだ。

 

「ほかにも数百万円する萩焼の白茶碗とか、公にしていないコレクションも多々あります。浮世絵や骨董などで約2億円の資産はあると思います」(前出の知人)

 

猿之助はかつてイベントで、

 

「(自らが所有する)浮世絵と同じ扮装をして同じ場面の写真を並べて展示したい。都内の美術館で募集しています。早い者勝ちです!」

 

と大きな夢を語っていたが、まずは資産を売却する現実を直視しなければならない――。

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