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混迷を極めた大統領選。負けを認めたくないトランプ大統領(74)が“ゴネる”のには理由があった。その資産どころか、支え続けた家族も失うことになりかねずーー。

 

「『選挙は不正に行われた!』と、トランプ大統領は今回の結果に“徹底抗戦”の姿勢を見せ、大統領の座にしがみつこうとしています。なぜそこまで必死なのかーー。それは、“アメリカ大統領”という肩書を失ってしまえば、トランプ帝国は崩壊し、一家の分断が避けられないからなのです」

 

そう語るのは『コロナ後の世界』(文春新書)の編著もある、在米国際ジャーナリストの大野和基さんだ。トランプ大統領には数々の疑惑が浮上しているが、“大統領という特権”に守られてきたという。大野さんが続ける。

 

「とくに問題視されたのは、’16年の『ロシアゲート』。前回の大統領選において、選挙活動に干渉するようロシアに働きかけたのではという疑惑がかけられた事件です。昨年5月、捜査を指揮したミュラー元特別検察官は『現職の大統領を起訴することはできない』という司法省の公式見解を引用。“現時点”では、刑事告発をしていません」

 

多くのトランプ報道を目にしてきた在米邦人も、こう語る。

 

「大統領選の大詰めで注目を集めたのは、9月27日付の『ニューヨークタイムズ』の報道でした。これまで明かされなかったトランプ大統領や関連企業の納税記録を同紙が入手したところ、就任前15年間のうち10年間も所得税を支払っておらず、’16年、’17年に納めた連邦所得税は、わずか750ドル(約8万円)ということが判明。さらに、4億2,100万ドル(約440億円)のローンや負債があり、4年以内に支払い期限を迎えると報じられました。返済できないままなら、トランプ大統領が所有するゴルフ場、ホテルなどの不動産が売却される可能性もある。まさに“破産危機”に直面しているんです」

 

刑事訴追、そして破産……。大統領の座を失えば、トランプ帝国はガラガラと音を立てて崩れてしまうかもしれないのだ。トランプ大統領が抱える問題はそればかりではない。ファーストレディのメラニアさん(50)との“離婚危機”もささやかれている。

 

「メラニアさんが大統領に敗北を受け入れるように説得している、という報道もありました。夫婦間には、すでに深い亀裂が生じているといわれています」(大野さん)

 

「女性自身」2020年12月1日・8日合併号 掲載

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