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(写真・神奈川新聞社)

 

パソコンのデータを開けないようにして復旧のために金銭を要求するウイルス「ランサム(身代金)ウェア」を作成したなどとして、県警サイバー犯罪対策課と南署は5日、不正指令電磁的記録作成・保管の疑いで、大阪府高槻市に住む市立中学3年の男子生徒(14)を逮捕した。同課によると、ランサムウェアの作成容疑で立件するのは全国初。

 

逮捕容疑は、1月6日、他人のパソコンに記録されているデータを開けなくして「法律に違反するファイルが検出されたためこのコンピューターのファイルを暗号化しました。解除するには罰金をお支払い頂く必要があります」などと表示するウイルスを作成、所有するパソコンに保存した、としている。同課によると、男子生徒は容疑を認め、「自分の知名度を上げたかった」などと供述している。

 

同課によると、男子生徒はネット上で無料公開されている暗号化ソフトを改造してウイルスを自作し、1月7日にネット上のアップロードサイトに掲載。ダウンロードした人がプログラムの一部を書き換えることで第三者のパソコンを感染させる仕組みだった。

 

県警の調べに対し、男子生徒は「4月中旬ごろまでに100件以上ダウンロードされた」などと話している。これまでに、同ウイルスによる金銭的被害は確認できていないという。

 

ことし1月、少年が会員制交流サイト(SNS)に「ランサムウェアを作った」と投稿しているのを同課員がサイバーパトロールで見付け、捜査していた。

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