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名護市辺野古で政府が進める新基地建設が完成した場合に、飛行場周辺に設定される建造物の高さ制限を巡り、沖縄防衛局が沖縄電力(沖電)に対し、制限の高さを超える送電鉄塔など送電施設の移設を求めていたことが10日までに分かった。沖電の送電鉄塔は本紙が確認したところ少なくとも13カ所ある。防衛局は沖電と既に実施設計などの業務を契約し、移設に向けて作業を進めている。

 

辺野古区内やその周辺の同じ範囲では、通信会社のNTTドコモの電波塔2カ所、沖縄セルラーの電波塔1カ所も確認された。防衛局は本紙取材に「制限に抵触する可能性があり現在、米軍や通信会社と対応を調整している」と説明した。

 

一方で、新基地建設に伴う高さ制限を超えている沖縄工業高等専門学校(沖縄高専)の校舎について防衛局は、飛行場周辺の安全のため米国が定める基準の存在や校舎が制限を超えていることを学校側には説明せず、制限の対象から外す対応を取っている。

 

防衛省の青柳肇報道官は10日、沖縄高専を高さ制限から除外する根拠を問われ「海軍航空システム司令部から適用除外を取得することができる。米側との調整の結果で、やり取りの詳細は差し控える」と述べ、適用除外を決定した時期についても明かさなかった。沖縄高専に説明がない理由については「適用が除外されているので、あえて説明する必要はあるのか」と語った。

 

米軍の基準によると滑走路から半径2286メートルの範囲にある建物などは、高さが制限される。辺野古新基地の場合は標高約55・7メートルを超える構造物があってはならない。沖電の鉄塔は約60〜100メートルで高さ制限を超過する。

 

防衛局は2015年8月、沖電に対し、飛行場の使用開始までに送電施設を移設するよう求めた。