真剣な表情でリーグ戦に挑むボウリング愛好者ら。ストライクが出ると場内は歓声に包まれる=那覇市鏡原の小禄ボウリング

ボウリングの魅力、探ってみた。 → 年代別の楽しみ方があった。

 

年間のボウリング参加率が全国一高い沖縄。日本生産性本部がまとめた「レジャー白書」によると、2017年の年間参加率は、全国平均が8.9%だったのに対して沖縄は12.8%だった。

 

中学、高校時代、友達やクラスメートと一緒に遊ぶ場所と言えばカラオケやゲームセンター、そしてボウリング場だった。

 

なぜ沖縄では、こんなにもボウリングが身近な存在なんだろう―。取材班は、老舗のボウリング場に出掛け、その魅力を探ってみた。

 

魅力その1 快感!ストライク
小禄ボウリング 来年2月末で閉館

 

1972年5月にオープンした那覇市鏡原町の「小禄ボウリング」。40年以上にわたり愛され続け、現在も1日に250~300人、シニア世代を中心に多くのボウラーが足を運んでいる。

 

平日の午前10時半、22レーンがリーグ戦の利用者であふれた。午前中はシニア世代の利用者が多く、チーム同士の真剣勝負が繰り広げられる。

 

開業当時から訪れているという宜保保秀さん(77)。自己ベストは279。ボウリングの魅力を「やっぱり、ストライクが出た時かな」とほほ笑む。マイバッグを片手に、豊見城市の自宅から週に2、3回は通っている。「たくさん練習できるよう、朝早くから来るようにしている」。この日も、理想のストライクを求めて練習を重ねた。

 

上原健二支配人(52)は「天気や年齢に関係なくプレーできるのがボウリング。シニア世代の利用者も、自分のペースで長く続けられる」と話した。

 

長年ボウリング愛好家たちに親しまれてきた小禄ボウリングは、2019年2月末で閉館する。上原支配人は「寂しい気持ちはあるが、ボウリングの魅力は消えない。今後も子どもからお年寄り、幅広い世代に楽しんでほしい」と思いを込めた。

 

魅力その2 シニアもワイワイ
北谷ボウル

 

平日、多くのシニア世代が訪れる北谷町の「北谷ボウル」。場内に足を踏み入れると、ピンがはじけ、ハイタッチの音が響き渡る。

 

レーンの後ろでゆんたく中の女性4人組に出会った。毎週リーグ戦に参加する上間ヨシエさん(75)、宮城フミ子さん(76)、与那嶺佳子さん(77)と宮城常子さん(83)だ。

 

ご近所さん同士の4人は、健康のため2年前からボウリングを始めた。

 

カラフルなマイボウルでプレーし、200点を記録したことも。常子さんは「大人数でわいわい楽しみながらできるのが魅力」と笑う。フミ子さんは「友人とも会えて、いい運動にもなる。ゲームが終われば、みんなでゆんたくもできる。まさに健康の秘訣(ひけつ)だ」と教えてくれた。

 

同所の仲村徹支配人(50)は「ふらっと立ち寄ったら、誰か知り合いがいる。そういう地域の居場所になれればうれしい」と話す。人と人をつなぐ、ボウリング場の魅力を感じた。

 

魅力その3 部活で熱中 クラス会も
キタボウリングセンター

 

名護市の中心地・名護十字路近くに位置するキタボウリングセンターには、部活の練習で張り切る高校生の姿があった。名護商工高ボウリング部は7人おり、週2回キタボウルで練習している。中学生の頃は父親と一緒に通っていたという同部2年の許田美香さん(16)は、県大会で優勝するほどの腕前を持つ。

 

「動画を見ながら攻め方や投げ方を座学で学ぶのも練習の一つ」と許田さんは話す。「部員と一緒に練習しているときが楽しい」と笑顔を見せた。同じく2年の伊差川桂さん(17)は、屋内のスポーツがしたくて入部した。「練習の成果が出たときはうれしい」と充実した様子だった。

 

オープンは沖縄が日本復帰した1972年の12月。以来、市民やボウリング愛好者に親しまれてきた。仲村司支配人は「クラス会で利用したり遠足帰りに来たりする高校生は多い」と話す。宜野座高校の生徒も放課後によく足を運び、ボウリングに興じる。若い世代もボウリングに熱心だ。

 

魅力その4 仕事帰りにリーグ戦
県内最古! コザボウリングセンター

 

県内で最も古いボウリング場は、1963年に開館した沖縄市のコザボウリングセンターだ。ほかのボウリング場からは「地域に愛されているボウリングセンターと言われる」と仲村伸太郎支配人は話す。

 

リーグ戦は週7回ある。うち4回は会社帰りの勤め人が多く参加する夜間に開催している。福祉関係の仕事に従事する山田義智さん(26)=うるま市=は「職場の人に誘われて4月から本格的に始めた」と話す。練習でもボウリング場を訪れる。週1~2回の練習は欠かせない。「お互い切磋琢磨(せっさたくま)して、交流も深められるところが楽しい」と顔をほころばせた。

 

鉄骨関係の会社を営む安里和善さん(38)=うるま市=は20歳のころ親に連れられて以来、通い続けている。練習を重ね、国体に出場するまで腕を上げた。今では、親交のあるメンバーでチームを組みリーグ戦に出場している。

 

仲村支配人は「お客さんがいたら朝7時まで開けることもある」と話す。クラス会で高校生が利用することもあり、地域に愛されている様子だ。

 


 

県内外でのボウリング動画を日々ネット上にアップし続けて、人気者となったユーチューバーのスカイトモさんに沖縄と本土の違いについて聞いてみた。

 

沖縄と本土ではボウリング場の雰囲気が全然違う。沖縄では食べたり飲んだりしながらボウリングをする。みんなで集まり、ゆんたく(おしゃべり)して楽しむ文化が根付いていると思う。パーティーのように使う人たちもいて、面白い。

 

本土は違う。点数を競うためにボウリングをする。勝ち負けを決める意味合いが強い。本土では、ボウリングが終わった後に場所を変えてご飯に行く。ボウリング場でお酒を持ち込むと非難されるのではないか。

 

リーグ戦が長いのも沖縄の特徴だ。本土は3カ月ほどで終わるが、沖縄は半年以上続くことが多い。みんなで集まって楽しむことを大事にしているからだと思う。

 

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スカイトモ 県出身のユーチューバー。ボウリングの動画をアップし続け、県内外で話題に。ユーチューブのチャンネル登録者数は8万4千人を超える。ボウリング動画で100万回以上の再生回数を記録したこともある。

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(2018年11月11日 琉球新報掲載)