琉球絣をリメークしたスーツで「はいさい!」と元気よくあいさつする浦崎直生さん(中央)と母親の絹江さん(左)、父親の直記さん=9日、那覇市楚辺の城岳小学校 画像を見る

 

沖縄県内小中学校で9日、入学式が行われた。那覇市立城岳小学校に入学した浦崎直生(なおし)さん(6)は、母のアイデアで正月まで着用していた琉球絣(がすり)の着物をスーツに仕立て直し、入学式に参加した。父親の直記さん(48)は余った生地で作った蝶ネクタイ、母親の絹江さん(48)も、亡くなった祖母、國吉文さん(享年80)の着物をリメークしたスーツを着用し、3人“おそろい”で記念の日に臨んだ。

 

絣の着物は直生さんのお気に入りで、正月など晴れやかな日に着用していた。成長して着られなくなっていたため、絹江さんが入学式用に仕立て直すことを思いついた。

 

リメークはファッションデザイナークラブ琉球FDR会員で「オーダーメイド808」(那覇市松尾)代表の當山つや子さん(75)が担当した。引き受けてくれる業者がなかなか見つからない中、絹江さんの知人が當山さんを紹介したという。

 

しまくとぅばが好きで、講座にも通っている直生さんは、生まれ変わったスーツを身にまとい「はいさい!」と元気よくあいさつして校門をくぐった。

 

絹江さんは「母親(祖母の文さん)も一緒にいるようで、家族や祖先の絆を感じる。エコでもあるので、若い人にも着物のリメークが広がり、沖縄の定番になってほしい」と話した。
(稲福政俊)

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