【東京】みんながこの日を待っていた―。13日、東京都の後楽園ホールで開かれた世界ボクシング評議会(WBC)フライ級元王者・比嘉大吾選手の復帰戦。1年10カ月ぶりとなった試合では、スピード感のある攻めの姿勢で比嘉選手が勝利をつかみ取ると拍手と指笛が鳴り響き、元王者の再起を歓迎した。ファンらは「大きな一歩だ」と喜びを分かち合った。
セミファイナルで比嘉選手が姿を現すと、会場は一気に復帰を喜ぶムード一色に染まった。後援会長の荷川取悟さん(53)は「ファンが待ち焦がれた試合だ。無事終わり、感無量だ」と喜びをかみしめた。
沖縄から多くの観客が駆け付け、復帰戦を見守った。比嘉選手が高校時代を過ごした宮古島の後援会長・本村繁信さん(50)は「カンムリワシ(具志堅用高さん)を抜けるのは大吾だけだ」と力を込めた。
比嘉選手の父・等さん(51)は試合後「ほっと、安心した」と一言。前回の敗北後、半年間はボクシングに触れなかったことなどを振り返った上で「本人も、いい勉強になったのではないか」と語った。
関連カテゴリー: