ぐしちゃん銀バナナ農園を営む久保栄さん(中央)と食べ頃の銀バナナを持つ文乃さん(右)、大きな房を持つ公人さん=20日、八重瀬町具志頭 画像を見る

 

 【八重瀬】0.1%の味を届けたい。八重瀬町具志頭で、久保栄さん(57)が営む「ぐしちゃん銀バナナ農園」の会員制交流サイト(SNS)が、じわじわと人気を集めている。銀バナナ(ナムワヌアン)は一般的なバナナに比べ、房が小ぶりで甘く、モチモチした食感が特徴だ。店頭では外国産がほとんど占め、銀バナナのシェアはわずか0.1%、インターネットでも販売しており、全国から注文が来ているという。

 

 30年前から久保さんは自宅の敷地内で「実験」としてバナナを植えていたが、10年前に知人を介して希少種の銀バナナと出合った。「味には自信がある」と太鼓判を押し、今では450坪の畑に約150株の銀バナナを植えている。

 

 全国の人にも食べてほしいと今年5月ごろから、娘の名城文乃(あやの)さん(29)の協力を得て、ツイッターやインスタグラム、フェイスブックで発信。畑の様子や出荷前の光景、時には台風被害などを投稿している。今では久保さん自身でツイッターを投稿するようになった。10月下旬現在、ツイッターのフォロワーは約1900人に上る。

 

 ネットショッピングサイトも開設しており、全国各地から注文が入る。「国産でこんなにおいしいバナナがあったんだ」と温かい言葉が届く。

 

 運送業で働く久保さんの息子公人(きみひと)さん(24)も週1回ほど、手伝うようになった。「30歳までには引き継ぎたい」と公人さん。3人はこれからも「0.1%のおいしさを全国に届けたい」と意気込む。

 

 県内では「アグリハウスこちんだ」で販売中。「ツイッターなどのSNSはネットで「ぐしちゃん銀バナナ農園」と検索。

 

(照屋大哲)

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