デザインが好評を博している1級、2級の合格者に贈られる認定カード 画像を見る

【沖縄】沖縄県内外にエイサーファンを増やすため沖縄市が実施している「エイサー検定」の2020年度の受検者の延べ人数が、過去4年では最多の約1万5千人を記録した。前年を2300人余も上回る。検定事業の運営を委託されている同市観光物産振興協会(島袋隆会長)はエイサーへの関心や興味が年々広がっていることに手応えを感じている。

 

沖縄市は07年に「エイサーのまち」を宣言した。同市の魅力発信と活性化につなげていくのが目的。その後、エイサー検定を始めた。

 

同協会がこのほどまとめた20年度実績によると、受検者は延べ1万4946人。内訳は県内5192人、県外9358人、海外83人、不明が313人。複数の級を同じ日に受検できる。県外は東京、大阪、神奈川、愛知、福岡の5都府県が上位5地域。海外はアメリカが38人と最も多く、ベルギー、ベトナム、インドネシア、韓国、スペインなど10カ国に及ぶ。

 

検定は沖縄を代表する伝統芸能のエイサーの知識を難易度別に1級、2級、3級の3部門。部門別の受検者は1級3369人、2級3776人、3級7801人。簡単な問題からマニアックな知識まで問題数も豊富。何度も挑戦できるが、設問を監修する専門家が問題を更新していく仕組み。受検者も幼稚園から70代までと幅広い。

 

1級、2級の合格者には名刺大のエイサーキャラクターをあしらった認定カードが贈られる。そのデザインが好評で、中にはカードマニアからお礼のメールが届くこともあるという。

 

さらにカードは2年の有効期限でエイサーグッズが10%割引で購入できるほか、同協会と同じコザミュージックタウン内に設置されているエイサー会館の有料スペースの入場料が半額の特典が付いている。

 

コロナ禍で昨年、県内最大規模のイベントである全島エイサーまつりは中止となったが、代替策として制作した動画配信ドラマ「エイサーどんどん」が大きな反響を呼んだ。

 

同協会の花城康貴事務局次長は「受検者の増加は、ドラマの影響もあるのではないか。新たなエイサーファンの拡充に向けていろいろな仕掛けも考えていきたい。海外からの反応はほんとにうれしい。まずは気軽に挑戦してほしい」と呼び掛けている。

 

受検は「エイサー検定」でサイトをチェックして行う。問い合わせは同協会。
(岸本健通信員)

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