羽生結弦 2週に1回試合でも…解説者語る過密日程の意外なメリット
画像を見る 「ドリームオンアイス」でポーズを決める羽生(写真:時事通信)

 

■ロシア杯のリンクは縁起のいい“あの場所”

 

しかし、元日本代表で現在は解説者や指導者として活躍する本田武史さんに話を聞くと、さほど心配はいらないという考えのようだ。

 

「利点としては、試合が約2週間ずつ等間隔に開いているため、練習配分のパターン化がしやすいこと。この週は軽めの調整、次の週は追い込んで仕上げていって、そして試合へ、というのを繰り返せばいいわけですから。またモチベーションを大事にする羽生選手としては、日程が詰まっていると気持ちを切らさないでいられるのでいいと思います」

 

ロシア杯以外の試合は国内というのも羽生にとって有利だ。

 

「それに羽生選手はロシア杯と相性がいい印象があります。4回転ルッツを初めて成功させたのもロシアでしたし、今回のロシア杯のリンクはソチ五輪で金メダルを取ったときと同じリンクですからね」

 

羽生本人は、今回のGPシリーズの振り分けについて、「決定権は特になかった」と話している。

 

「言いぶりから予想するに希望どおりではなかったのでは。でも『やってやろう!』と腹をくくっているようです。シビアな日程でも4回転半に挑戦する強い意志を示しています」(前出・スポーツ紙記者)

 

4回転半成功に向けて「夏は追い込みの時期」と本田さんは言う。

 

「試合が近くなると試合に向けての調整になりますから、夏のうちに4回転半の練習を積んで成功率を上げておかないといけません」

 

過酷な冬の前に、まずは過酷な夏が待っている――。

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