砂浜から海を目指して進む、生まれたばかりの子ガメたち=11日、国頭村辺土名海岸 画像を見る

 

【国頭】沖縄県国頭村辺土名の勝野香織さんとめいの山城虹奈さん(国頭中3年)の2人は11日午前6時30分ごろ、ウオーキング中に、辺土名海岸でウミガメの保護措置が施されている産卵巣の卵からふ化した、子ガメが顔をのぞかせているのを見つけた。

 

産卵巣は、6月23日にアカウミガメの産卵があった場所。周囲はハマヒルガオなどのつる植物が生い茂り、ふ化した子ガメが海に向かって進むには草が障害となり、行く手を阻まれる状況となっていた。

 

香織さんの息子・周平さん(辺土名小6年)も合流し、3人は子ガメが歩きやすくなるよう草刈り作業をする知人男性の指示に従い、草むらの中で右往左往している子ガメを踏まないよう注意をしながら、約2時間にわたって“脱出”を手伝った。

 

子ガメは95匹確認された。うち、8匹はすでに死んでいた。救助された子ガメ87匹は、いったんバケツの中に入れて波打ち際の砂浜まで移動して放された。子ガメたちは、小さな体でしっかりと歩き、時折波に押し戻されながらも、無事全員が海の中へたどり着き、大海原への旅立ちとなった。

 

虹奈さんは「生まれて初めてふ化したカメに出合えて感動した。やんばるならではの体験ができてとても良かった」、周平さんは「海に入り一生懸命泳いでいるところがとてもかわいいと思った」とそれぞれ感想を話した。
(新城高仁通信員)

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