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【今週の悩めるマダム】

2度目の緊急事態宣言が出されて1週間ほどたちますが、人出はあまり減っていません。スーパーや百貨店などはむしろ人が増えているくらいです。政府の中途半端すぎる対応に腹が立ちます。とはいえ、コロナに対して甘くなっている自分もいます。自衛するにはどうすればいいか、アドバイスをください。(神奈川県在住・50代主婦)

 

僕はこの1年間、二度のロックダウンと夜間外出制限のなか、パリでシングルファザーとして生きてきました。ロックダウンは解除されましたが、夜間外出禁止令はまだ続いていますし、非常事態宣言は最短でも夏まで続きます。本当に過酷な経験でしたし、まだ現在進行形です。変異種が世界各地で発見されていますから、ワクチンの接種と競うようなかたちで、感染の拡大はさらに続くかもしれません。欧州では、今年も厳しい制限が続くはずです。

 

1年前、武漢でコロナによる最初の死者が出たとき、フランスの人々にとって、それは対岸の火事でした。その後、フランスでも2月に1人の死者が出現し、その翌月にはロックダウンに突入。日本でも、今年に入って感染者が急増しています。ブラジルから入ったものと思われる変異種が日本で発見され、フランスでは「日本型変異種」と呼ばれ始めています。今後、驚くような速度で、変異種の感染が拡大してもおかしくない状況です。

 

そんななか、僕は自分が運営する「デザインストーリーズ」というサイトを通して、欧州で起きている現状を訴えてきました。子どもを守りながら、仕事をこなし、情報を発信してきたのです。当初、日本の読者の方々は、やはり対岸の火事的な反応でした。でも、僕は今日の日本の姿を1年前から想像できていたのです。誰かが「“ファクターX”があるから、日本人は重症化しない」と言い続けていましたが、ウイルスは変異をしますから、日本人だけがずっと安全なはずはない、と。重症者が増え始めたころから、徐々に日本の方も欧州からの発信に耳を傾けてくださるようになりました。

 

「デザインストーリーズ」のトップでは「欧州最新情報」という日本にはあまり入ってこないような、対コロナ情報を扱うコーナーを運営しています。そこでは「コロナにかからないためにどう行動するのか?」「免疫力の高め方」「コロナで心を痛める日々からのセルフケア」など、コロナ禍での指針となるような情報を発信し続けています。僕と同じように、欧州各地で暮らす方々が記事執筆しており、いわゆるニュースサイトと大きく違う点は、海外在住者が生活者目線で語る場所、となっていることでしょう。奥様のように、長い自粛生活でコロナに対してちょっと緩くなっているという方々には、こういう最前線のような場所で生き抜いている日本人からのメッセージが励みになると思うのです。

 

答えはひとつではありませんから、奥様のお悩みに「これがいいです」という回答を用意することは難しいですが、まずは情報を集めることが何よりも大事だと思います。今の日本人には、情報が足りな過ぎます。とにかく色々な情報を得て、それを精査する力が求められています。

 

【JINSEIの格言】

奥様のように、長い自粛生活でコロナに対してちょっと緩くなっているという方々には、こういう最前線のような場所で生き抜いている日本人からのメッセージが励みになると思うのです。

 

この連載では辻さんが恋愛から家事・育児、夫への愚痴まで、みなさんの日ごろの悩みにお答えします! お悩みは、メール(jinseinospice@gmail.com)、Twitter(女性自身連載「JINSEIのスパイス!」お悩み募集係【公式】(@jinseinospice)、またはお便り(〒112-0811 東京都文京区音羽1-16-6「女性自身」編集部宛)にて絶賛募集中。 ※性別と年齢を明記のうえ、お送りください。

 

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「女性自身」2021年2月2日号 掲載

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