子ども用花嫁衣装は不適切? オーストラリアで署名合戦

間もなくハロウィン本番。街には仮装用のコスチュームや小物が溢れているが、オーストラリアではある衣装が販売停止を求めた署名活動まで行われてしまった。

 

問題の商品は、オーストラリアの量販店Kマート(米国のKマートとは無関係)で発売された子ども用の花嫁衣装。パッケージには、5歳前後の少女が白いワンピースとベールを着けた写真が掲載されている。これが世界的に問題となっている児童婚を想起させるとして、シャノン・ビーという人物がオンライン署名サイトで販売の即時停止を求め、22日に署名キャンペーンを展開した。

 

ユニセフ発表のデータによると、18歳未満で結婚を強いられる児童婚の被害女性は世界で約7億5千万人にのぼり、そのうち3人に1人以上が15歳に満たない少女だという。18歳未満での結婚は子どもの権利の侵害であり、心身共に甚大な悪影響を及ぼす可能性が高い悪習だ。

 

署名は2日で500筆以上集まり、Kマート側はこれを受けて謝罪と共に花嫁衣装を棚から全て引き上げた。

 

しかし、事態はここで収束しなかった。衣装の販売再開を要求する署名活動が始まってしまったのだ。発信者のサリー・ロードはシャノン・ビーに対し、「ほとんどの親はあなたの言い分に賛同していないし、衣装を売り場に戻してほしいと思っています。子どもの想像力を育てることができるから。私にも子どもがいますが、結婚衣装を着たいと言われたらその希望を叶えてやると思います。あなたは子どもたちから夢を奪ったのです」と訴えた。こちらは1週間で4600筆を超える署名が集まっている。

 

Twitterでは一連の騒動に関して、シャノン・ビーが大袈裟でヒステリックだという見方が大半を占めているようだ。

 

「女の子が花嫁さんに憧れるのは普通のことでしょ。私だってシーツを体に巻いて枕カバーを頭から垂らしてたわよ」
「消防士のコスチュームも児童労働を思い出させる、って撤去するのか?」
「オーストラリア、おっかねえな」

 

一方で、米ユニセフと国際協力NGOのワールド・ビジョンは、この騒動によって「児童婚」が議論の俎上に挙げられたことを歓迎している。米ユニセフは「児童婚があまりに多く行われているのは事実です。今回のKマートのような話がきっかけで、世界中の家庭で児童婚について考える機会が増えてくれればと思います。ハロウィンの季節だけれはなく、できれば1年中」とコメントしている。

 

Kマートのオンラインショッピングサイトには、件の商品はまだ見当たらない。

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