「以前、売り場にジャンボ1億円を当てたお客さんがいらして、思わず『どこに保管しておいたんですか?』と聞いたことがあるんです。そうしたら『じつはその日、今日は当たるという気がして買ったんだよ。だから、その気分を固めて閉じ込めておこうと思って、家の冷蔵庫の冷凍室に入れておいたんだ』って。そのかいがあっての大当たりだったんです」
そう話すのは、東京都「新宿西口小田急線のりば前」(新宿区西新宿1-5-1)の販売員・小古田綾子さん。小田急百貨店新宿店前の歩道に立つ小さなボックスだが、ジャンボ発売中は行列が途切れない人気売り場だ。
「お客さんにとって、購入した宝くじを抽せん日までどこに保管しておくかは重要な関心事で、よく相談されます」
そんなとき、小古田さんは冒頭の話をして「冷蔵庫」と答えることにしているとか。
今年も7月13日から、サマージャンボ(1等・前後賞合わせて7億円)が発売。今回、本誌が注目したのは、億を当てた人の宝くじの保管場所。実際にジャンボで億が出ている売り場の販売員さんに、当てた人が購入した宝くじをどこに保管していたか、全国の売り場を徹底取材してみた。
これまでに1億円以上の高額当せんがなんと271本。総額464億円が出ている愛知県「名駅前チャンスセンター」(名古屋市中村区名駅1-2-1)の販売員・丹羽由紀子さんは’17年サマーで1等と前賞合わせて6億円を当てた人のエピソードをこう打ち明ける。
「その人も宝くじはいつも冷蔵庫にしまっていたとか。その理由は冷蔵庫なら、なくなることもないし、火事になっても燃えないからと話していて、なるほどと思いました。先日、100万円を当てたお客さんは神棚に置いていたとおっしゃっていました」