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(写真・神奈川新聞社)

 

子育てを地域で助け合うモデル事業が25日、横浜市都筑区の都市再生機構(UR)の団地で始まった。住民がグループをつくり、子どもの送迎や一時預かりなどを担う。担当者は「子育ての孤立化を防ぎ、頼り合える環境をつくりたい」と意気込む。

 

「港北ニュータウンメゾンふじのき台」(627戸)で事業を運営するのは、保育シェアのサービスを展開する「AsMama(アズママ)」(同市中区)。委託したURは「仕事と育児の両立に悩む住民が増えている。若い世代のうちからコミュニティー形成に参加してもらう狙いもある」と説明する。

 

事業期間は3年間。利用者はアズママに会員登録する(無料)。例えば、急な残業で幼稚園に子どもを迎えに行けない場合、パソコンやスマートフォンなどから専用サイトを通じ、時間に余裕のある登録会員に助けを求められる。支援者には謝礼(1時間当たり500~700円)を支払う。支援者不在の際は、アズママ公認の「ママサポーター」が駆け付ける。

 

事業期間中、月2回の地域交流会、月1回の団地交流会を実施し、会員同士で助け合う形を促進する。

 

この日、団地集会所で開かれた第1回の地域交流会には、18組の親子が参加。地域別に3グループに分かれて自己紹介した後、英語と音楽に触れる体験レッスンを楽しんだ。

 

1歳2カ月の颯人ちゃんと参加した関口菜摘子さん(30)は「近所の人たちと顔見知りになれる機会が増えるのはうれしい。周辺は預ける施設が不足しており、将来的には利用するかもしれない」と喜ぶ。

 

アズママの甲田恵子社長(41)は「在宅勤務など、多様な労働形態にも役立てられる。このモデル事業をきっかけに、多世代間での助け合いも広まれば」と話していた。

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