松也 僕、えりさんが演出される舞台にまた出演したいと言っていたので、今回ようやく夢がかないました。

 

渡辺 松也くんは私が演出した歌舞伎『新版 舌切雀』にも出てくださって、あれが初対面。

 

松也 あのときは僕はまだ22歳。当初はセリフもないお役だったのが、勘九郎さんが早変わりで2役勤めるはずが間に合わない。それでもう一つのお役を(片岡)孝太郎さんが勤めることになって、そのお役が僕に回ってきた。稽古中はえりさん、僕のことをかなり我慢してくださってましたよね(笑)。

 

渡辺 勘三郎さんに「あの子、大丈夫?」なんて失礼なことを言ったら「いい役者んだから我慢して見てやれよ」と怒鳴られて。稽古終わるころには反省してました。

 

松也 2人芝居は僕の人生で3回目。最初に稽古場入ったとき、お芝居ができる喜びでグッときました。1月の新春浅草歌舞伎以降、舞台に立っていませんから。

 

渡辺 コロナだから握手もハグもできなかったですけど(笑)。

 

松也 今回の舞台はミステリアスで、コメディでもあり、深い話なのでぜひご覧いただきたいです。

 

「女性自身」2020年9月1日号 掲載

【関連画像】

関連カテゴリー: