(写真・神奈川新聞)

 

JTB(東京都品川区)は25日、2020年の東京五輪・パラリンピック期間中、横浜港で大型客船を宿泊施設として活用する「ホテルシップ」を実施すると発表した。代金は1人1泊換算で3万円台からに設定。宿泊施設の不足解消に向け、初の試みが具体的に船出した。

 

米客船大手プリンセス・クルーズの大型客船「サン・プリンセス」(7万7441トン)をチャーターし、20年7月23日から8月9日まで横浜市中区の山下ふ頭に停泊する。

 

五輪・パラリンピック競技の観戦券付き商品などを検討した上で19年春以降に販売を始める。2泊3日を1パッケージとして、基本料金は2人1室で1人当たり7万円台(窓がない内側のツイン)から60万円台(スイート)。食事代や宿泊料、ショー観賞代などが含まれる。アルコールなどの飲料や一部の有料レストランの利用料金は含まれず、船内のカジノや免税店は利用できない。

 

市内では横浜スタジアム(中区)が野球・ソフトボール、横浜国際総合競技場(港北区)がサッカーの競技会場となることが決まっている。同船の総客室数は千室を超えることから、開催地周辺で懸念されている宿泊施設の不足解消を目指す。併せてJTBは市と連携し、山下ふ頭を中心に五輪・パラリンピックの雰囲気が楽しめるイベントを計画し、市内のにぎわいを創出する。

 

プリンセス・クルーズは13年に日本市場に参入しており、同船は一流ホテル並みの充実した設備や行き届いたサービスで日本人客にも定評ある。JTBは19年4月に横浜港を出港する98日間の世界一周クルーズで同船をチャーターすることを決めている。

 

横浜港に停泊中の「ダイヤモンド・プリンセス」の船内で25日、会見が開かれ、JTBの高橋広行社長は「市と連携し、(山下ふ頭周辺を)市民や観光客にも五輪の雰囲気や熱気を体験できる場を創出して観光振興や地域活性化に貢献したい」と強調。林文子市長は「横浜を訪れる方々に五輪競技はもちろん、街の魅力を楽しんでもらえるように努力する。街中での観光やグルメ、エンターテインメントをもっと楽しめるように街の魅力づくりやツアーの開発にも取り組んでいく」と意欲を語った。