「梅干しは古くから愛されてきた保存食。疲労回復に効果があるといわれるクエン酸を多く含むほか、抗菌作用もよく知られています。特に注目したいのは『胃酸の分泌を促す』作用。これからの季節、体の消化力が弱りがちになるのをしっかり補ってくれます。また塩分が発汗を適度に抑え、体内に水分を保つ働きもあります」(料理研究家・石澤清美さん)
うっとうしい梅雨空が続くと、心も体もどんよりしがち。そんなときは梅干しの出番。酸味とうま味で気分もさっぱり、おまけに消化もお助け。そこで、数ある梅干しの中から、あのカリカリ梅の作り方を紹介。あの味が家でも手づくりできちゃうんです!
【材料】小梅(青くて堅いもの)…500g。あら塩…50g。にがり…10g。砂糖…60g。酢…200cc。
【道具】ようじ、ボウル、保存容器、ラップ。
【作り方】
1.小梅は洗って水けを切り、ヘタをようじで除く。
2.ボウルに梅とにがりを入れ全体を揺すってなじませる。
3.あら塩をふり、小梅の表面に傷がつくよう、全体に塩をこすりつける。
4.保存容器に、汁ごと3を入れてふたをし、冷蔵庫に入れて一晩置く。
5.砂糖30g、酢150ccを加え、容器を振って全体に行き渡らせたら冷蔵庫へ。
6.1週間後、砂糖30g、酢50ccを加える。小梅全体が漬かっていなければさらに酢を足す。好みで赤じそを加え、ラップをぴったりとかぶせてふたをし、2週間で完成。
「料理に使うときは『塩分と酸味を併せ持った調味料』と考えるといいですね。味見をしながら、いい塩梅に仕上げてください」(前出・石澤さん)