「いま、おうち時間が増えて、自宅で調味料を手作りすることが流行しています。作ったほうがフレッシュでおいしいし、素材も目に見えます。どんな添加物が使われているか、わからないなんて不安もありません」
そう語るのは、手作り調味料研究家のオザワエイコさん。25年にわたりさまざまな調味料を研究し、自作してきたオザワさんが、その魅力を教えてくれた。
「購入したものは、甘すぎる、辛すぎるなど味が合わないものもあります。でも、自家製だと、自分好みの味にしたり、減塩したりと調整ができるんです」
長引く自粛生活で、“料理疲れ”している人にぴったりだという。
「調味料があると、ふだんの料理はシンプルにできます。つけるだけ、かけるだけ、あえるだけで、十分おいしい料理になるんです」
今回、オザワさんに、身近に売っている食材だけで作れて、さまざまな国の味を楽しめるレシピを教えてもらった。
■イタリア風・野菜のうま味を凝縮「イタリアン赤パプリカソース」
<材料>約180g分
A〈赤パプリカ…1/2個、玉ねぎ(みじん切り)…大さじ1と1/2、ドライトマト…2個、マッシュルーム…2個、にんにく…1片、ブラックオリーブ(種なし)…4粒、アンチョビ…1枚〉
一味唐辛子…小さじ1/4
塩…小さじ1/2
酢(あればバルサミコ酢)…小さじ1/4
オリーブオイル…50ml
<作り方>
【1】Aの材料をみじん切りにする。
【2】鍋にオリーブオイルと【1】を入れ、中火で混ぜながら焦がさないように4〜5分じっくり炒める。一味唐辛子、塩を入れて味を調え、 仕上げに酢を加える。
※保存期間:冷蔵で3〜4日、冷凍で約1カ月
「赤パプリカのソースにはポルトガルの『マッサ』がありますが、パプリカを1週間塩漬けにする過程があるなど作るのが大変なので、今回は刻んで混ぜるだけの簡単なレシピを紹介します。味も異なりますので、“イタリアン”と付けました。ポイントは、混ぜながら炒めること。野菜のうま味が凝縮されていきます。味がしまるので仕上げにお酢を加えますがお好みでOK。辛いのが苦手なら一味唐辛子も入れなくていいです。肉や野菜のローストのソースや、そのままパスタとあえて使えます。魚介のカルパッチョにも」(オザワさん・以下同)