おとなしいと評判の13歳娘が母親を刺殺…祖父が事件前に語っていた“孫の変化”
画像を見る 同居家族からの通報を受けて牧之原署員が駆けつけた

 

■親による“スマホ制限”の危うさ

 

「警察は犯行の動機は、スマートフォンを巡る母娘間のトラブルだった可能性があるとみているようです。また一部報道によれば、長女が通っていた中学校では親子を対象にしたスマホの使い方講座を開催しており、課金ゲームやSNSなどについての注意を一緒に聞いていたとのことです」(前出・地元紙記者)

 

『スマホ危機 親子の克服術』(文春新書)などの著書があり、スマホトラブルについて取材を続けているジャーナリストの石川結貴さんは次のように語る。

 

「スマホの使い方で口論になって、お母さんを刺してしまうなんて……、と驚く人もいるかもしれませんが、決して“ありえないこと”ではないのです。

 

私が取材したなかでも、中学1年生の息子がスマホでオンラインゲームを毎日10時間やり続けていたので、母親が注意したところ、口論から殴り合いに発展し、警察官を呼んだというケースなどがありました。どのケースも幸いにケガ人こそ出ませんでしたが、一歩間違えば殺傷事件になっていた可能性も否定できません」

 

21年に小学生の子供にスマホを持たせている親550人を対象に行われた調査によれば、約6割が子供からスマホを取り上げた経験があり、そのうちの、約4割が親子関係に悪化をきたしたという。

 

Yさんと長女の口論で“取り上げ”までが話題になったかは明らかではないが、スマホの使用制限が、親子トラブルの要因の一つであることは間違いないだろう。石川さんが続ける。

 

「現代の子供たちにとって、スマホは“かけがえのない居場所”になっています。

 

SNSでいえば“裏アカ(秘密裏に設けた匿名アカウント)”を持っている子も多く、“親がムカつく”などと本音をつぶやいたりします。そこで知り合った友人たちは“素の自分”を認めてくれた宝物のような存在。彼らとの人間関係や居場所を守るために、子供たちは必死になるわけです。

 

また今回の事件の13歳少女は『おとなしい子』だったそうですが、そういった子ほどリアルな人間関係になじみづらいためか、裏アカなど、スマホで築いた人間関係に一生懸命になり、長い時間を割いてしまう傾向もありました」

 

前出のYさん一家の知人は、Yさんの父が最近、孫について悩んでいたとも証言する。

 

「あるとき『孫が言うことを聞かなくなってまいっているんだよ』と、もらしたのです。私が『たった一人の孫だから甘やかし過ぎたんじゃないか』と言うと、苦笑いしていました。

 

聞いてみると、子供のころから孫がワガママを言っても騒いでも、祖父母は怒ったことがなかったそうです。オモチャも洋服も小遣いも、ねだられて断ったことがなかったとか。『それじゃ躾どころじゃなかっただろう』と言うと、黙ってしまって……」

 

溺愛し続けた孫が包丁で娘を……、想像もできなかった悲劇に直面し、同居していた祖父母は悲嘆の日々を送っているという。

【関連画像】

関連カテゴリー: