大人もマイコプラズマ肺炎感染で重症化リスク! 医師が警鐘「インフル同時感染の可能性も」
画像を見る 【グラフ】五輪の年に流行してきたマイコプラズマ肺炎

 

■新型コロナと同じ予防対策が有効

 

日本でも流行が広がった場合、最も警戒すべきことは、いま猛威を振るっている“インフルエンザ”との同時感染である。

 

「過去に、同時感染したという報告はいくつもあります。当病院で同時感染された患者さんのケースでは、熱が39~40度まで上昇。呼吸が苦しくなり、酸素吸入が必要な状態まで肺炎が広がりました。

 

つまり同時感染すると症状が重くなるということです。最悪の場合、死に至る可能性もあります。それだけに、早期発見と適切な治療が重要となってきます」

 

さらに、コロナ患者の検査をしたら、“マイコプラズマ肺炎”の病原体も見つかったというケースも報告されており、“新型コロナ”との同時感染もある。寺嶋教授は、流行が重なれば“マイコプラズマ肺炎”と“インフルエンザ”、そして“新型コロナ”の“トリプル感染”の可能性も理論的にはありえるという。

 

「日本ではまだ“マイコプラズマ肺炎”は流行していませんが、これからの年末年始、帰省する人や国内外へと移動する人がかなり増えることが予想されます。年末にも日本に上陸すれば、感染リスクが最も高くなる可能性があります」

 

“マイコプラズマ肺炎”は、高齢者が感染すると重症化しやすいリスクがある。さらに“インフルエンザ”や“新型コロナ”との同時感染で、死に至る危険性もある。そうならないためにも、感染対策がより重要となってくる。

 

コロナと同様に、外出時はマスクを着用、手指の消毒。帰宅後には手洗い、うがい。そしてできるだけ人混みを回避することなどが、基本的な感染対策になるという。

 

「実家に帰省されるご家庭も多いと思いますが、もし自分や子供に軽い咳や微熱の症状があった場合は、帰省を控えたほうがいいでしょう。実家の両親にうつす可能性があります。

 

初期症状の場合は、市販の咳止め薬や解熱剤で和らげることはできますが、治療には抗菌薬が必要です。抗菌薬は、医療機関を受診しないと処方されません」

 

少しでも風邪のような症状が出たら、“マイコプラズマ肺炎”を疑い、できるだけ早く医療機関で受診することをお勧めします!

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