与那原中吹奏楽部の生徒にトランペットの演奏を聴かせるスキップ・マーティンさん(右)=8日、与那原町の同校 画像を見る

 

1980年代にダンスフロアを席巻し、グラミー賞の受賞経験もあるファンクバンド「ダズ・バンド」のリードボーカルとトランペットを担当するスキップ・マーティンさん(61)が「フレンドシップツアー」で来沖し8日、与那原中学校(東江功子校長)で吹奏楽部と交流した。マーティンさんは生徒らに「心で演奏する方法」を伝えた。

 

マーティンさんは「楽譜はGPS(衛星利用測位システム)に過ぎない。練習は楽譜を見るが、本番は目を閉じて心で演奏しよう」と生徒に語り掛けた。生徒は言葉に従い、目を閉じて演奏し、心で奏でる感覚を体験した。

 

マーティンさんは「全ての楽器はドラム」と語り、リズムの大切さを説いた。また「音と音の間に空間を置くことで、次の音を素晴らしいものにできる」「歌うときは喉で歌うのではなく、みぞおち辺りに力を入れて歌うこと」など、具体的に助言した。自身の楽曲も歌とトランペットの演奏で披露し、プロの技を惜しみなく見せた。

 

生徒はマーティンさんの助言をすぐに実践。教えられた後は抑揚がはっきりし、感情のこもった迫力のある歌や演奏に変わった。

 

指導を受けた高江洲心さん(3年)は「初めて目を閉じて演奏した。音楽が楽しく感じられた。今後も続けたい」と目を輝かせた。平仲風さん(3年)は「心で演奏することが大切だと何回も言われていたけど、今回初めて実感できた」と話した。

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