回転寿司チェーンをはじめとする飲食店で後を絶たない迷惑行為。各企業が毅然とした対応を示すものの、次から次へと新たな迷惑動画がSNSで拡散されている。
「はま寿司」では2月10日ごろから、少年が卓上に置かれたガリの器に直接箸を入れて食べる動画がTwitterに拡散。少年がチラッと目を配りながらかき込んで食べる姿に、「すご」とのテキストが添えられている。
「この行為が行われたのは富山県内の店舗だとされ、運営会社『ゼンショーホールディングス』は被害店舗と加害者の特定を進めているそうです。一方で、この少年の母親が謝罪に店を訪れたとの報道もあります」(全国紙記者)
「はま寿司」といえば1月にも、若い男性客が他人の注文を横取りして食べたり、レーン上を移動する寿司にわさびを乗せたりする動画が拡散されたばかり。企業が対処に追われるなか、ネット上ではこの少年を特定する動きが広がっているのだ。
迷惑動画の“犯人特定”をめぐっては、岐阜県内の「スシロー」で醤油ボトルや湯呑を舐めて元に戻すといった行為をした少年の例も記憶に新しい。
「インフルエンサーが実在する高校名をツイートしたことをきっかけに、少年の名前などを特定する動きが広がったのです。そのため、高校にクレームの電話が殺到したといいます。さらに一部週刊誌の報道では、少年は高校を自主退学したそうです。SNS上に投稿された画像や動画は、半永久的に残ります。軽はずみだったとしても、将来的に大きな代償を背負ってしまうでしょう」(WEBメディア記者)
「はま寿司」での“ガリ直食い”をした少年も同様に、富山県内の実在する高校名や少年の名前、部活動名までもが拡散されている状況だ。
本誌は2月13日、名前が拡散されている学校に取材。対応した副校長は、「我々も本校の生徒かどうかまだ確認中です。(迷惑行為の)報道が出たものですから、全校生徒たちが怖がっていますので。動揺しておりますので……」と神妙な口調でコメント。なお、副校長は出張に出ていたこともあり、拡散されている動画はまだ確認できていないという。
また、「クレームの電話はどれくらい寄せられているか」との質問には、「我々としましては、大事な生徒の命を預かっております。ですから未確認の情報で動かれますと、下手をすると生徒が命を落としてしまう可能性もございます。事実を確認するまではコメントをお断りしております」と答えるに留まった。
内輪ノリだったとしても、軽はずみな投稿で人生を棒に振らないよう願うばかりだ。