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7月7日に行われた日本スポーツ振興センターの有識者会議。2020年に開催される東京五輪の主会場となる新国立競技場の総工費について、2520億円で進めることが承認された。 読売新聞社が10日に行ったアンケートによると、建設に反対と答えた人は全体の95%!

 

それでも進む建設計画。2千520億円があったら、どんな使い方ができるのか。例えば老人介護問題。待機人員で溢れている「特別養護老人ホーム」は、12.5億円で100人規模の施設を都内に建設できる。つまり2万人の老人と支える家族の負担が減ることになる。

 

また児童の医療費無料化も実現。今年3月に厚生労働省は「未就学児の医療費の窓口負担を無料にするには2400億円が必要」と試算しているが、これも可能となる。さらに、育児の面でも大きな援助が受けられるという。

 

「厚労省によると’14年10月時点での保育園などの待機児童数は全国で約4万3千人。自治体ごとに費用は異なりますが、1人あたり300万円あれば解消できると言われています。つまり待機児童の2倍に近い8万4千人が幼稚園や保育園に通えるようになるのです」(経済部記者)

 

深刻な小子化問題にも、歯止めがかけられそうだ。

 

「12年度の全国の出産費用の平均は約48万6千円。出産一時金は42万円なので、1人あたり平均6万円以上の自己負担をしていることになります。しかし新競技場の費用で370万人分の出産費用無償化が実現できる。15年度の出生数は100万人を切ると言われていますから、全員カバーできます」(前出・経済部記者)

 

つまり新競技場を建設しなければ、「待機児童ゼロ」と「出産費用の無償化」を実現してもおつりが来るのだ。ちなみに東京ディズニーランドの総工費が約1千580億円なので、もうひとつ作れることになる。そんな巨額を投じることについて、経済評論家の荻原博子さん(61)はこう語る。

 

「過去のオリンピックは、ほとんど赤字。“オリンピック不況”になっています。財政危機が連日報じられるギリシャも、転落のきっかけはアテネ五輪で湯水のようにお金を使ったこと。このままでは日本も二の舞いになりかねません。実のある計画を練り直すべきです」

 

それができるのは、今しかない――。