「最近、スマホゲーム依存症になる人が急激に増えています。特に、ここ3年ほどで圧倒的に増加しているのは、女性です。家事や育児を放棄してまで、スマホゲームに没頭してしまう主婦の方も多くなっています」

 

そう話すのは、成城墨岡クリニックの墨岡孝院長。日本では数カ所にしかない「ネット依存外来」を設置し、多くの依存症の人たちを治療してきたエキスパートだ。

 

『ディズニーツムツム』や『パスドラ』などのパズルゲームは、女性にも人気だ。実は、今までゲームをしたことのない女性のほうが、ハマりやすいのだとか……。

 

「登場するキャラクターがかわいくて、ルールも簡単。多くの芸能人もハマっているなど話題性がある。スコアがランキングになっているので、競争意識をあおられるなど、ゲーム初心者の女性でもどんどん深みにハマるように作られているんです」

 

そもそもスマホゲーム依存症とは、どういう状態に陥った人のことをいうのか。墨岡先生によれば、以下の4つの定義があるという。

 

〈1〉自分の力ではそのゲームをやめられない。コントロールができない。

〈2〉どんどん深みにハマって、ゲーム以外のことができなくなる。

〈3〉ゲームを取り上げられたときにパニックになる。

〈4〉1日10時間以上ゲームに没頭している。

 

こうした状態に陥ると、生活のほとんどをスマホゲームに費やすため、睡眠時間が減少し、生活が不規則になり、健全な生活が送れなくなる。

 

「ハマりやすいタイプの人は、現実世界で満たされない気持ちを持っている人ですね。友達同士のやりとりでトラブルを抱えていたり、職場や子育て、夫婦関係でストレスを持っている人。『私って、価値があるんだろうか……』と悩んだりする自己肯定感が低い人も、スマホゲームに依存しがちです」

 

1日10時間を超えないまでも、5〜6時間はスマホゲームをしている依存予備軍の主婦は少なくないという。ゲームにハマりすぎないよう、適度に付き合う方法を教えてもらった。

 

〈1〉ゲーム時間を決める、目安は1時間程度。

〈2〉気分転換やストレス解消など、ゲームをする理由を自覚する。

〈3〉なるべく課金しない。課金しても1万円まで。

〈4〉ママ友などのしがらみで、無理にゲームをしない。

 

本来は楽しむべきツールのスマホゲームに翻弄されることなく、うまく付き合っていきましょう!

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