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日本全国の現役で活躍する“最高齢”女性たち。どうしたら、彼女たちのように毎日を元気に過ごすことができるのか?彼女たちの“長生きのヒント”を探った!

 

「五線譜の音符どおりにピアノを弾くだけでは、曲にはなりません。作曲家たちの意図と向き合って、初めて音に情感がこもるんですね。とっくに知り抜いていると思っていた曲でも、“ああ、ベートーベンはこういうことを伝えたかったんだ”という新たな発見が、94歳になった今でもあります。もう、毎日が感動ですね」

 

大きなグランドピアノの鍵盤から、そっと指を離し笑顔で語るのは“現役最高齢ピアニスト”の室井摩耶子さん(94)。今でも午前中に2時間、午後に2時間、ピアノの練習は欠かさない。

 

「日によっては、気がついたら5時間、6時間も練習をしていることもあります。これだけ集中するためには、何よりも体力が必要。私の場合、そのパワーの源がお肉です」

 

室井さんの一日のスタートは、肉を食べることから始まる。もう何年も前から、トーストに、ハム、ソーセージが朝食の定番だ。

 

「昼食は適当に余り物で済ましますけど、夕食には牛ヒレ肉のステーキをよく食べます。お財布のがま口は『ノー、ノー』と悲鳴を上げていますけど(笑)」

 

’60年、39歳のときにベルリンでデビューして以来、世界で活躍する室井さんを支えたのは、塩・こしょうで味付けした牛ヒレステーキだった。

 

「90歳を超えて、だいぶ食べる量は減りましたが、今でも週に3回、1回80グラムは食べます。冷蔵庫にお肉が入っていないと寂しくなっちゃうんですよ」

 

音楽の新しい発見、観客と過ごすコンサート、これらに出合うため、室井さんのモチベーションは上がり続ける。

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