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「エッ、ホントに!?これから待ち合わせ、どうすれば……」(千葉県在住の女子高生)

「渋谷駅のハチ公といえば、ワシら大阪人からすれば通天閣のビリケンさんみたいなシンボルちゃうん?」(大阪府から出張中の40代男性)

 

初夏の昼下がり、東京・渋谷駅西口のハチ公広場にこんな驚きの声が響いた。記者も、最初にそのミステリアスな話を聞いたときは耳を疑った。

 

《忠犬ハチ公像が渋谷駅から消える−−》

 

大正末期から昭和初期にかけて、飼い主の没後も毎日、渋谷駅で“主人”の帰りを待ち続けたという秋田犬・ハチ公の物語は今日まで語り継がれ、日本のみならず世界中の人々に感動を与えてきた。

 

そのハチ公像が渋谷駅から姿を消すなんて……。本誌は早速、その真偽を確かめるべく取材を開始した−−。

 

「残念ながらその“ウワサ”はおそらく現実化します。ええ、ハチ公像は渋谷駅から姿を消すことになるでしょう」

 

こう話すのは、大手建設会社関係者だ。

 

「現在、渋谷区が進めている渋谷駅とその周辺の再開発事業は、十数年かけて行われる大規模なもの。その最終段階に入る2020年ごろには現在ハチ公像が立っている区画も工事の対象になり、動かさざるをえなくなるんです」

 

では移動先はどこに?

 

「まず、先に完成している渋谷駅周辺のどこかに移動させるという見方が有力です。倉庫に保管される可能性もあるでしょう。しかし何といってもハチ公像は渋谷のシンボルですから、『夜間の工事中だけ移動させて、多くの人が訪れる日中はいまの位置に置いておけないのか?』というイラ立ちの声も区役所内部で上がっていると聞いています」

 

これを受けてハチ公像を所有する渋谷区はどう回答するのか。再開発事業を担当する区の渋谷駅周辺整備課長の奥野和宏さんを直撃すると−−。

 

「そもそも、なぜ再開発が必要だったのかというと、駅周辺の都市基盤が老朽化し、安全性や防災性の向上、バリアリーフ化などが急務だったんです。’13年に東横線が地下化して地上スペースが空いたことで、いまは離れている山手線と埼京線が並走できるようになる。現在工事に入っている東口は’20年ごろに完成し、ハチ公広場のある西口はその後に工事に入る予定です」

 

それで、肝心なハチ公像の行方は?

 

「はい。西口が完成する’26年には、ハチ公広場は現在の1.5倍の面積に。安心してください。そこにはハチ公像が必ずあるはずです」

 

なんだ、そうだよね……。ハチ公像が新しいハチ公広場にいないはずないものね。あれは単なるウワサだったのね……って、ちょっと待って。じゃあ、6年間の工事期間中、ハチ公像はいずこに?

 

「いえ、それは……現状ではなんとも……。工事中にも観光客の方々をガッカリさせないように、今後対策を立てていくところなんです。ふつうに考えれば、一時的に駅周辺のどこかに移すしかないんでしょうけれど……」

 

ともあれ、現在の場所からの移動はあったとしても、渋谷駅から消えることは、どうやらなさそうだ。

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