「基本的に症状のないお孫さんから祖父母が感染してしまうことは今後増えてくると思います。またこれからは“夏風邪”がはやり出すタイミング。夏風邪の主症状は鼻水と発熱、コロナは空ぜきと発熱です。10歳未満は夏風邪の主症状である鼻水が出やすいのでわかりやすい。しかし、10歳以上になると、鼻水が出にくくなることもあり、コロナか夏風邪かの診断には医師も慎重になります」

 

そうはいっても、離れて暮らす高齢の祖父母が心配な人も多いはず。高橋教授は「帰省自体は問題ない」としつつも、細心の注意を払うべきだと語る。

 

「特に乳幼児の場合、昼寝や就寝する際は、祖父母と同じ空間にいることは避けたほうがいいでしょう。赤ちゃんがなめた積み木を床に置けば唾液が付着して床を媒介にウイルスが広がります。おもちゃで遊ぶ際はバスタオルを広げてその上で遊ばせるようにしてください。また手洗いだけでなく顔もなるべく洗ってください。十分すぎるくらい消毒を意識することが大切です」

 

迎える側にも準備が必要だ。

 

「帰省してくる家族は気がつかないうちに感染している可能性があるので、迎える側としてはまず、十分に換気ができる部屋に泊まらせること。お孫さんと遊ぶときも、必ずマスクをしてください。また食事の際は大皿になりがちだと思いますが、じか箸は絶対にやめて、必ず個別に取り分けるようにしてください」(高橋教授)

 

帰省する人は感動の再会が“まさかの結末”とならないよう気を付けて!

 

「女性自身」2020年8月18・25日合併号 掲載

【関連画像】

関連カテゴリー: