阪大名誉教授監修 受験当日に持たせたい「能力アップ弁当」
いよいよ受験シーズン。わが子に親ができる最大のサポートは、栄養満点の食事を作ってあげること。そこで大阪大学名誉教授で、脳と栄養の研究の第一人者である中川八郎先生に、受験当日に持たせたい「能力アップ弁当」のレシピを監修してもらった。また実際のレシピ作成には、料理研究家の安井レイコ先生にあたってもらった。
【聞き取り力がアップする―亜鉛】亜鉛は脳の発育や精神・神経機能を育てるのに必須の栄養分です。弁当のおかずレシピとしては「小さいチーズの春巻き」。(1)プロセスチーズを焼きのりで包む。(2)横半分に切った青じそと(1)をワンタンの皮にのせて巻く。巻き終わりは小麦粉の入った水で止める。(3)170度くらいに熱した中温の油で(2)をキツネ色になるまで揚げる。
【ぐんぐん目がよくなる―ビタミンA】ビタミンAが不足すると夜盲症を引き起こします。試験会場が暗い場合、目が疲れやすく集中力がとぎれやすくなってしまいます。おかずレシピとしては「にんじんと赤パプリカのキンピラ」。(1)にんじんと赤パプリカを細切りにする。(2)鍋に(1)と水大さじ1、みりん、塩を入れて中火で炒める。汁気がなくなるまで炒め煮る。
【集中力を高める―DHA・EPA】集中力アップのためには、脳の血流を高めてくれるDHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)が必要です。おかずレシピとしては「サワラの南蛮漬け」。(1)鍋にみじん切りにした長ねぎとタレ(酒・醤油・塩・はちみつ・砂糖・米酢・赤唐辛子小口切り半本―酒とはちみつと砂糖は小さじ1、塩小さじ半分・醤油は小さじ1半、米酢は大さじ3)を入れ、ひと煮立ちさせ火を止める。(2)サワラに塩と酒を軽く振ってから片栗粉をまぶしつけ、中温の油で3~4分カラリと揚げる。(3)揚げたサワラを熱いうちに南蛮だれに入れ、衣がしんなりするまで漬ける。
【プレッシャーに勝つ―ブドウ糖】脳にとって唯一のエネルギー源であるブドウ糖。体内に入るとブドウ糖に変わるでんぷん類、つまり「ご飯やパン」などの主食は必ず食べましょう。脳は24時間働き続けエネルギーを消費しているため、1日に120グラムものブドウ糖が必要。不足すると血糖値が下がり、頭がボーッとしてきます。お弁当でブドウ糖を補給して、脳の活動を活発化させましょう。