世界一の美女を目指す、ミス・ユニバース・ジャパンの公式栄養コンサルタントを8年間務めた、美しくなる食生活のメンター、エリカ・アンギャルさん(44)。今年で日本在住計17年目を迎えるエリカさんが提唱しているのが、食事からグルテンを抜く食事法。4月には『グルテンフリーダイエット』(ポプラ社)を上梓した。

 

「ジュリア・ロバーツのキッチンには、グルテンフリーの食材しかない」「クリントン元大統領は、グルテン抜きで12キロ減量」など、セレブに大人気の「グルテンフリー」。

 

「グルテンとは小麦、ライ麦、大麦に含まれるタンパク質の一種です。年々、このアレルギー患者が増えています。最近の研究では、肥満や老化にも関係しているといわれています」(エリカさん・以下同)

 

グルテンへの重度のアレルギーは「セリアック病」と呼ばれ、小腸がダメージを受け、栄養が摂取できない状態になるという。重症ではなくても、グルテン摂取で体調不良が起こる体質は「グルテン過敏症」と呼ばれる。下記のチェックリストがいくつか当てはまる人は、過敏症の可能性を考えたほうがいいだろう。

 

【グルテン過敏症チェックリスト】

1)パン、パスタなど小麦製品がほしくてたまらない。2)いつもボーッとして集中力がない。3)疲れやすくやる気が出ない。4)ニキビができやすい体質だ。5)美容に気を使っている割に効果が出ない。6)肌や髪の毛にツヤ・ハリがない。7)ダイエット効果がつねにイマイチだ。

 

8)胃腸が弱く、下痢や便秘に苦しんでいる。9)食後に膨満感があり苦しい。10)よく口内炎ができる。11)感情の起伏が激しく落ち込むことが多い。12)生理痛やPMS(月経前症候群)が重い。13)アトピーやぜんそくなどの持病が改善されない。14)原因不明の偏頭痛や肩こり、関節痛がひどい。

 

「私自身、グルテン過敏症でした。けれど当時はその病気も知られていなかったため、気付くことができませんでした。そのころの私はいつも体調が優れませんでした。慢性的に疲労や腰痛がひどく、顔色も悪かったのです。腎臓のあたりにまるでパンチを受けたような痛みもあり、眠気も取れませんでした」

 

そこで試しに、グルテンフリー生活を始めてみたところ、つらかった症状が徐々に改善され、1年後の検査では腎臓の数値が正常値に。主治医も驚いていたという。

 

グルテンフリーにきわめて適しているのが、じつはエリカさんの大好きな「日本食」だという。ミス・ユニバース・ジャパンの栄養指導でも和食のよさを説いてきた。

 

「コンテストのファイナリストの中には、食生活がボロボロの人もいました。私は彼女たちに、焼き魚、ご飯、おひたし、味噌汁といった日本食を進めました。日本食は品数も栄養もベストバランスで、素晴らしいものです。ファイナリストたちの体には、すぐに変化が現われました。肌のくすみが取れ、冷え性が改善されたという人もいます。食生活を変えると心も体もハッピーになれます」

 

現在、エリカさんは日本人のグルテン摂取量の増加を懸念している。

 

「パンやパスタがやめられないのは、自分のせいではありません。グルテンには“中毒性”があるからです。グルテンを含む食べ物をとると、脳はさらにそれを欲し、1日に約400キロカロリー分、余計に食べてしまうとされます。手間ひまをかける日本食は、自分へのいちばんの“投資”。私は、グルテンの完全カットを進めているわけではありませんが、もし自覚症状があるなら、2週間、試してみてください」

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