A型は胃がん、O型は胃潰瘍…血液型別「なりやすい病気」
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■AB型は認知障害のリスクがO型の8割増

 

’25年には65歳以上の高齢者のじつに5人に1人が罹患するといわれる認知障害(認知症)はどうだろうか。

「米国バーモント大学が行ったコホート研究では、O型に比べ、AB型は認知障害のリスクが82%も高くなるという報告が。脳に適度な刺激を与えることが予防につながりますが、脳の酸素不足も認知症を招く要因の一つであるため、血圧を正常に保つことが大事になります。週3日以上の運動もおすすめします。ウオーキングをする場合は、1回20~30分で“会話はできるものの息が弾むくらいの強度”を心がけましょう」

 

そのほか、さまざまな研究結果から血液型と病気との関連が注目されている。

 

【胃がん】A型

日本人全体で、最も罹患数が多いがんである大腸がんに次ぐのが胃がん。血液型と胃がんについての論文は世界中の研究者によって発表されてきた。「’10年、スウェーデンのカロリンスカ研究所で、献血者100万人を35年にわたり追跡調査した結果、A型はO型に比べ1.2倍も罹患率が高いというデータが得られました」

 

【脂質異常症(高脂血症)】A型

「’15年にエジプトのヘルワン大学が発表した論文によると、脂質異常症(高脂血症)の発症リスクはA型は37%と最も高く、続くB型は33%、O型で18%。最も低いAB型は12%でした。脂質異常症は女性が全体の7割を占めています。肉料理、炭水化物、甘いもの、アルコールの取りすぎが思い当たる人は生活習慣の見直しを」

 

【ノロウイルス】A型

「感染症学雑誌で報告された、国内の小中学校で起きたノロウイルスの食中毒感染者への調査で最も高い発症率を示したのはA型で71.1%。最も低い発症率はAB型の55.3%。家庭内の2次感染でも、A型の41.4%が最も高い結果でした。アルコールでは除菌しにくいノロウイルス対策には、石けんによる手洗いを忘れずに」

※B型は「高血圧」に注意

 

【高血圧】B型

「脂質異常症と血液型の関連を調べたエジプトのヘルワン大学が発表した論文(’15年)によると、血液型別の高血圧発症リスクは、B型が最も高く48.5%、A型で30%、AB型で13.8%と続き、最も低いO型が7.2%でした。高血圧は放置すると動脈硬化が進行してしまうので、血圧は定期的に測定することを心がけましょう」

 

【糖尿病(2型)】B型

「生活習慣に由来する2型糖尿病と血液型の関係を研究したフランス国立衛生医学研究所は、O型に比べて、B型は1.21倍、A型は1.1倍発症リスクが高く、AB型は有意差がなかったと結論づけています。糖尿病の原因の一つは炭水化物の取りすぎ。食物繊維を含む野菜を先に食べる、炭水化物を減らしておかずを増やすなど、食習慣の見直しも大切です」

 

【胃潰瘍・十二指腸潰瘍】O型

「’58年にイギリスで行われた研究では、O型が非O型に比べ、胃潰瘍や十二指腸潰瘍に約1.35倍もかかりやすいという結果でした。その約50年後、’10年のスウェーデンのカロリンスカ研究所でも、O型は非O型に比べ胃潰瘍で1.1~1.3倍、十二指腸潰瘍で1.18~1.33倍もかかりやすいという研究結果が出ています」

 

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