辛い花粉症への即効対処法6 目のかゆみには「冷やし目薬」
画像を見る 【図解】花粉症に効くツボ

 

【3】花粉症の原因を丸ごと洗い流す「鼻うがい」

 

花粉症は、鼻の粘膜に花粉が付着することで起こるアレルギー反応。鼻にとどまってしまった花粉を洗い流せば、症状もやわらぐ。

 

「鼻うがいで、症状が軽減したという患者さんは少なくありません。花粉症の患者さんには、朝と外から帰ってきたときに鼻うがいをおすすめしています。症状がつらいときに行うのでもよいでしょう。鼻の奥まで洗浄することで、鼻粘膜に付着した花粉をスッキリ洗い流すことができます。人間の体液と同じ塩分濃度0.9%の生理食塩水を人肌ぐらいに温めて鼻うがいをすれば、痛みもなく楽に洗浄することができます。ただし、やりすぎはよくないので1日3回を上限に」(高島先生)

 

【4】外出先では「鼻スプレー」で鼻の中の花粉を取り除く

 

外出先や職場など「鼻うがい」ができないときはどうすればいいのだろう?

 

「鼻の保湿用スプレーを使用するのも有効な手。花粉を吸い込んで鼻がむずむずしたときに、保湿用スプレーを多めに鼻に噴霧してから鼻をかむことで、鼻うがいと同じように花粉が洗い出され、症状が楽になるのです。外回りの営業マンや屋外で部活動をしている子どもたちなどが実践していますが、薬を増やすことなく症状がやわらいでいるという声があります」(高島先生)

 

【5】香りの力で炎症を抑える「ユーカリマスク」

 

やっかいな花粉には、植物の葉や花から抽出した精油の芳香成分で闘う方法もあるという。高島先生が続ける。

 

「マスクの外側に鼻やのどの炎症を鎮める効果があるユーカリ・ラディアタのアロマオイルをごく少量、つけることでも症状の悪化を防ぐ効果があると考えられます」

 

朝にひどい症状が起こる“モーニングアタック”にも、香りを使って対処可能だ。

 

「モーニングアタックの原因は、朝の自律神経の乱れ。アロマスプレーを吹きかけた蒸しタオルを鼻に当てると、自律神経が整って、つらい症状が緩和されるのです。当院では、花粉症の患者さんには、ユーカリのほかペパーミント、ティートリーなどのスプレータイプのアロマオイルをすすめています」

 

【6】目のかゆみを抑える「冷やし目薬」

 

目のかゆみや充血も花粉症のやっかいな症状。大宮はまだ眼科西口分院院長の福岡詩麻先生がアドバイスをしてくれた。

 

「目の表面でアレルギー性結膜炎という炎症が起きているのが原因。アレルギーを抑える目薬が有効ですが、目を冷やすことでも症状の軽減が期待できます。タオルでくるんだ保冷剤や冷たいペットボトルをまぶたに当てたり、冷やした目薬を使うのがよいでしょう」

 

常温保存の目薬ならば冷蔵庫に入れて問題ないが、凍らせないように注意しよう。また、アレルギーの目薬は1日の点眼回数を守って使用すること。

 

「たまに花粉を洗い流そうと水道水で目を洗う人がいますが、塩素が目の粘膜にダメージを与えるので、冷やした人工涙液点眼薬を使って流すのがおすすめです。ただし、点眼は治療薬とあわせて1日6回までに。まぶたの縁やまつ毛の根元に溜まった花粉を目元専用の洗浄液で落とすのも効果的です」

 

まだまだ続く花粉症シーズン。6つの最終手段で乗り越えよう。

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