寝相がいい人は要注意!「めまい」の原因は耳の中の“石”だった
画像を見る 【図解】めまいを防ぐ首振りウオーキング(出典:『めまいは寝転がり体操で治る』マキノ出版)

 

■閉経後は発症しやすくなる

 

ところが、しばしば耳石が耳石器からはがれて、三半規管の中に入り込んでしまうことがあり、これが良性発作性頭位めまい症の原因だと肥塚さんは続ける。

 

「頭を打ったり、同じ横向きの姿勢で長時間寝ていると、耳石が三半規管に入り込むことがあるんです。三半規管の中に耳石が入り込んだ状態で頭を動かすと、同時に耳石も動き、三半規管のリンパ液の流れに変化が生じます。頭を動かすのをやめても、耳石が動きつづけていると、三半規管内のリンパ液は流れ続け、脳には頭が動いているという信号が送られ、バランス感覚がくるってしまい、めまいが生じるのです」

 

特に女性は閉経後、カルシウムが体内から溶け出すことを抑制するエストロゲンが減少し、骨粗しょう症のリスクが増加。耳石もカルシウムでできているため、閉経後はもろくなってはがれやすくなり、発症する人が増えるという。

 

「症状がひどい場合は、抗めまい薬などが処方されるケースもありますが、基本的に三半規管に入り込んだ耳石を物理的に取り除かなければ治りません」

 

病院では、特殊な眼鏡をかけて頭をさまざまな方向に動かし、あえてめまいを起こさせる。

 

「まずは左右で6つある半規管のどれに耳石が入り込んでいるのかを調べます。場所が特定できれば、医師が頭の角度を変えるように動かして、耳石を三半規管から排出。初回の診察で7割ほど、複数回の受診でほとんどのケースが治ります」

 

しかし、医療機関に行かずとも、耳石さえ排出されれば、めまいは治る。今回は、肥塚さんに自宅で実践できる、耳石の排出を促す体操を教えてもらった。

 

「改善・予防のために有効なのが布団の上でゴロゴロと寝返りを打つ体操。目を閉じていても、開けていてもどちらでも構いませんので、起床時・就寝時に10回ずつやってみましょう。三半規管の中に入った耳石を減らすあるいは排出させることができます。『首振りウオーキング』でも、予防効果が期待できますよ」

 

【めまいを治す!「ゴロゴロ体操」】

〈1〉布団やベッドの上にあおむけに寝て10秒数える。
〈2〉寝返りを打つように体ごと左に傾けて、10秒数える。
〈3〉再びあおむけに寝て10秒数える。
〈4〉寝返りを打つように体ごと右に傾けて、10秒数える。

 

〈1〉~〈4〉を10回、起床時と就寝時に行う。

 

【予防に効果的!「首振りウオーキング」】

〈首傾げウオーキング〉:首を左右に10~20度くらい交互に傾けながら、近くのものを見続けて10歩、遠くのものを見続けて10歩、まっすぐ歩く。
〈うなずきウオーキング〉:首を上下に10~20度くらい交互に傾けながら、近くのものを見続けて10歩、遠くのものを見続けて10歩、まっすぐ歩く。

 

どの運動も外出のたびに意識的に行う。4歩進むごとに首を1往復させるくらいの速さを目安に。歩く速度はふだんどおりでOK。周囲の安全に注意しながら実施しよう。

 

※まずは医療機関へ。体操により一時的にめまいの症状が悪化することがあるが、効果がでている証拠。無理のない範囲で続けよう。体操の出典:『めまいは寝転がり体操で治る』(マキノ出版)

 

「就寝中に寝返りを打つことも重要です。同じ姿勢を継続していると、耳石の塊ができてめまいを起こしやすくなります。寝返りを打ちにくいやわらかすぎるマットレスや、重い掛け布団は避けたほうがいいでしょう。高めの枕にすれば、耳石が三半規管に入りづらくなるという論文結果もあります」

 

“耳石を三半規管にためない”ように、意識して生活することが大切なのだ。

 

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