「5円玉、50円玉、500円玉……。僕は、『5のつく硬貨』の貯金を10年以上続けています。それぞれ別の貯金箱を用意しているので、部屋には3種類の貯金箱があります。1年間で30万円くらい貯めています」

 

そう語るのは、クールなイメージの俳優・細川茂樹(43)。何と彼は意外にも貯金箱を長年、愛用していた! じつは彼の両親は銀行員。小学1年生のときからお小遣い帳をつける習慣を持ち、欲しいものがあるときには、両親に買ってもらうための“プレゼン”をしなければならなかったそう。

 

そんな“おカネの英才教育”を受けて育ってきた彼が貯金箱を使い始めたきっかけは、「がんばったら、どれくらい貯まるのか?」という思いつきの好奇心。500円玉貯金からスタートしたというが、最初のころは「せっかくだから、1日10枚は500円玉を作ろう!」と、無理な目標を立てたりもした。そのため、自分の首を絞める結果になってしまったことも。

 

しかし500円玉貯金のおかげで、日々の金銭感覚も養われるようになった。さすがに「1日10枚」のルールは廃止したが、今も買い物では、いつも500円玉を作ろうと意識している。

 

「たとえば700円の支払いなら、千200円出します。細かいことですが、毎回、頭を使いますよ。それから、神社仏閣などでお参りするのが好きなので、5円玉も貯めようと思い立ちました。だったら50円玉も貯めようと、『5のつく貯金』3本柱で続けているんです」

 

5円玉を貯めているのは、ノベルティでもらった豚の貯金箱。50円玉と500円玉は、キャンディーやクッキーが入っていた箱に自分で穴を開けた、手作りの貯金箱を使っている。

 

「僕の使っている小銭入れには、真ん中に仕切りがあるんです。その片側に5円玉、50円玉、500円玉ができたら入れるようにして、ふだん使い硬貨と分けています。5のつく硬貨は絶対に支払いに使いません。それに、硬貨が貯まってくると財布が重く、パンパンになるので、帰るとすぐ硬貨を出すようにもなるんです」

 

現在では’11年に結婚した奥さんもいっしょに、「5のつく貯金」に取り組んでいる。電子マネーやクレジットカードなどを使う頻度が多くなり、現金を使う機会が減ってはいるものの、2人で年間、約30万円の貯金をキープしている。最後に、貯金箱でおカネを貯めるコツを聞いてみた。

 

「僕の場合は、5円玉、50円玉、500円玉を現金と思わないこと(笑)。使うことができないと思えば、使わない。僕は両親から『10万円のものが欲しくておカネを貯めたとしても、貯金が達成した時点で、それよりもっといいものが欲しくなる』と教えられました。つまり、物欲より達成感を大事に、ということなんですね。達成感は、人の心を豊かにします。貯金箱は、重さなどでどのくらい貯まっているかがある程度、把握できる。達成感を味わうためにも、とてもいいことだと思いますよ」

関連カテゴリー:
関連タグ: