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世論調査によると「消費税増税に伴う家計支出の見直し」を考えている人の節約項目で、最も多かったのは「食費」だった。だが“お金のプロ”は、「もっと削るべきところがある」と――。

 

時事通信が実施した「生活のゆとりに関する調査」が3月に発表された。注目すべきは、家計を管理することが多い女性の65.5%が、消費税増税によって支出を見直す必要を感じていること。

 

「家計を見直す場合、どのような支出に影響があるのか、幅広い層に調査(複数回答)しました。59.4%ともっとも多くの人が節約対象としたのは食費で、外食、旅行などの娯楽費(39.5%)、水道光熱費(37.6%)と続きました」(時事通信世論調査担当者)

 

そして、生活に直結する「日用雑貨の購入費」「衣料品や宝飾品の購入費」などを対象にしている人も多かったことがわかった。

 

「家計の支出は、毎月決まった額を支払う『固定費』と、娯楽費など変動する『変動費』に分かれますが、今回の消費税増税でそういった“楽しみ”を減らすのは反対です。節約はモチベーションがないとできません。しかも無理すれば必ず反動がくる。ましてや食費カットで体を壊したら元も子もない」

 

1万5,000人以上の家計を再生させてきた家計再生コンサルタントの横山光昭さん(47)は、最初に、固定費を徹底的に見直すことを提案する。

 

「そのうえでおすすめしたいのは、買い物の支払いを現金から、キャッシュレス決済に変更すること。それによって得られるポイント還元で増税分を相殺できます。これまで現金主義を通してきた人にはおっくうかもしれませんが、増税までの半年をキャッシュレスに慣れるための“準備期間”ととらえてみてはどうでしょうか」

 

横山さんは、現在スマホ決済の「PayPay」「LINE Pay」のヘビーユーザーだ。

 

「スマホ決済のアプリは『メルペイ』『楽ペイ』など20種類ほどがあります。なかでも『LINE Pay』は、リアルカードもあり、銀行口座やコンビニでチャージしておけば、JCB加盟店でも利用できる。還元率は0.5~2%と、使った額によって変わります」

 

ただ、キャッシュレスは使いすぎにつながるとの懸念も。

 

「だからこそ“練習”が必要。決して、最大◯%キャッシュバックといったうたい文句に踊らされぬよう、強い意志を持ってください」

 

食費や日用品など項目を絞って使い始めてみてもよい。

 

「いま小麦粉関連、乳製品など、次々に値上げが発表されていますが、食べ物は最後の砦。安心・安全をキープしてください。

 

楽しみを捨てるつらさか、新しいものに挑戦する煩わしさか――家計を救うためにじっくり検討を。

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