“神戸のお嬢様”タンタン「夫と子が早逝する波瀾万丈人生」
画像を見る 2000年8日1日、来園当時4歳のころ。震災後の神戸の人々を笑顔にしてくれた(写真:都嘉山さとみ)

 

■パンダライター・二木繁美さんが語るタンタンの魅力

 

’21年から心臓疾患の治療が始まり、長らく観覧中止になっているタンタン。ジャイアントパンダの28歳は、人間でいえば80代。

 

そんなタンタンの様子を伝えるWEB連載「水曜日のお嬢様」を担当し、『このパンダ、だぁ~れだ?』(講談社ピーシー・講談社)の著者でもあるパンダライターの二木繁美さんに、その魅力を語ってもらった。

 

「何年たっても色あせないキュートさが魅力ですね。もうかなりの高齢なのに、『赤ちゃんパンダがいる!』と言っている子どもを見かけたこともあります(笑)。もうひとつは、勇気をもらえるところでしょうか。実は、タンタンってすごい波瀾万丈なんです。一緒に来園した繁殖のパートナーが雌だと判明し中国へ帰国、次のパートナーと二度赤ちゃんを授るも死産と夭逝で失ってしまいました。困難を乗り越えながらマイペースにのんびり過ごしている姿を見ると、『私も頑張ろう!』と思えますね」

 

いまは闘病に励んでいるタンタン。気になる現在の体調は?

 

「最近はむくみがとれてスッキリして、動くことも多く、取材時に『体調は安定している』とお聞きしています。スタッフの方々の“お嬢様ファースト”な対応が功を奏していると感じます。飼育員さんが『タンタンは日本一』と胸を張るくらい、健診もちゃんと受けているそうです。ジャイアントパンダの最高齢は38歳。お嬢様には、記録を更新していただきたいですね!」

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