“週1~2日、1日8000歩以上のウオーキングでも10年後の死亡リスクが大幅に低下する――”。
先月、米国の国際学術誌に掲載された、健康維持につながる新たなエビデンスが話題を呼んでいる。
京都大学大学院などの研究グループが、米国の国民健康栄養調査データ(20歳以上の男女、3101人)を用いて、1週間の間に8000歩以上歩く日数と死亡率の関連について統計解析を行った。
その結果、週に1~2日、8000歩以上歩く人の10年後の死亡リスクは、週に1日も8000歩以上歩いていない人と比べると、14.9%低かった。週に3~7日、1日8000歩以上歩く人では、16.5%低かった。つまり、毎日歩いている人と、週に1~2日歩いている人との低下率は、ほぼ同じであることがわかった。
これまで、毎日8000歩以上歩く人は死亡率が低下することがわかっていたが、今回の研究結果で、週末2日程度でも同等の効果が得られることが証明されたのだ。
京都大学はホームページに、「運動の時間を確保できない人や、仕事の都合上定期的な運動が難しい人でも、週に数日間だけ歩く習慣を取り入れることで健康リスクを低減できる可能性があり、現代社会の働く世代や高齢者にとって重要なエビデンスとなることが期待されます」とのコメントを掲載。