足立区で母親が娘を死なせる…母子支援の情報周知という課題

1月2日、生後間もない娘を自宅に放置して死亡させたとして東京都足立区のアルバイト従業員・池田知美容疑者(31)が逮捕された事件。痛ましいニュースに、「助けを求めていれば」と悔やむ声が上がっている。

 

産経新聞によると1人暮らしの池田容疑者は、12月28日の朝に自宅の浴室で娘を出産したとみられているという。しかし29日と30日はアルバイトへと向かい、自宅を長時間空けていた。そして30日に娘の異変を感じ、1月1日の夜に「子供が動かなくなった」と自ら119番通報。しかし、女の子は搬送先の病院で死亡。体重はわずか1360グラムほどだった。池田容疑者は「金がなく、病院に連れて行けなかった」と供述。妊婦検診を受けておらず、出産後も医療機関を受診していなかったという。

 

また同紙によると池田容疑者は出産後、薬局などで粉ミルクや哺乳瓶を購入。さらに女の子にベビー服を着せていたという。

 

自ら119番通報も行なっており、故意に「死なせた」わけでないのではーー。ネットではそんな声とともに、「相談できるひとがいなかったのか」と池田容疑者の孤独に言及するコメントも上がっている。

 

《1,360グラムしかない子に、ベビー服を着せ、ミルクも買っていた…死なせたかったわけではない、しかし、子と生きていく術が分からなかった。想像するほどに、彼女の孤独が悲しすぎる》
《産婦人科に受診しておらず赤ちゃんが1,360グラムしかなかったのでめちゃくちゃ早産の可能性もあると思う。服も着せてミルクもあげようとしていた。足りなかったのは相談する方法、相手、人間関係》

 

さらに《社会的に孤立した当事者には情報も時間的余裕もない》《役所や病院に相談するとか発想すらできなかった方にどう救いの手を差し伸べるか》と情報の少ない母親たちを想像する必要があるのではといった声も上がっている。

 

「足立区は母子支援に関して、多くの視察の申し入れがあるほど全国的に注目を集めています。支援を必要とすればコーディネーターがケアプランを作成。そして相談の内容から、必要な制度やサービスの案内を妊娠期から行なってくれます。さらに『未来へつなぐ あだちプロジェクト』と題し、子供の貧困対策にも積極的です。そんな自治体で、なぜ池田容疑者は助けを求めることが出来なかったのか。母親たちが情報弱者になり得る環境があるのではないか。どうすればそんな女性たちが助けを求めるようになるのかなど、丁寧に考えていく必要があるように感じます」(全国紙記者)

 

知ることで、救われた命があるかもしれない。

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