「飛沫は下に落ちるので、感染リスクのある人は低い位置にいることがポイントです。食事はできれば時間差で食べたほうがいいですが、同時に食べる場合は、たとえばテーブルが4人掛けなら互い違いに座るとか、妻や子供はテーブルに座り、夫は低いソファに座るなどでもいいです」

 

お風呂やトイレの使い方にも、工夫が必要だ。

 

「お風呂は夫が最後がいいと思います。もし先に入る場合は、入浴後に5~10分は換気をしてから次の人が入るようにしてください。トイレも本当は換気扇を回しっぱなしでいいと思いますが、使用した人が最後に便座を除菌スプレーなどで消毒してから出て、その後5~10分はドアを開けたまま換気してから次の人が使用するほうがいいでしょう。歯磨き粉やタオルなどを共有するのもやめたほうがいいです」

 

筋野院長は、外で働く夫を持つ妻にこう助言する。

 

「会社勤めだと『食べに行こうよ』とランチのお誘いもあると思います。奥さまたちには夫の外での感染リスクを下げるためには、頑張ってお弁当を作っていただいて、夫に自席で食べるようにしてもらうことも効果的だと思います。もちろん、夜の会食も控えてもらうこともリスクを下げます。

 

夫の仕事や職場の環境によっても感染リスクはさまざま。各家庭がリスクに応じて対策の強弱をつければいいと思います。夫の職場で会議がたくさんあったり、人との接触が避けられない職場環境の場合は、よりしっかり対策をしたほうがいいでしょう。一番の対策は、夫に徹底的に“家庭内にウイルスを持ち込まない”よう意識してもらうことです」

 

「女性自身」2020年9月1日号 掲載

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