ワクチン接種が進むにつれ減少が続き、現在では2,000人ほどになったイギリス(写真:アフロ) 画像を見る

延長される緊急事態宣言、迫る東京オリンピック・パラリンピック、そんななかでも遅々として進まないワクチン接種。日本では感染者数が増加しているが、世界を見渡すと、先進国は着実にコロナ禍を乗り越えつつあるようだ。

 

【イギリス】「猛威を振るった変異株をも克服へ」接種回数(人口100人あたり):75.46回

ピーク時の今年1月には1日6万人以上が新規に感染していたが、ワクチン接種が進むにつれ減少が続き、現在では2,000人ほどに。医療資格のないボランティアに研修を施してまで接種したという決死の対応に、はっきりと効果が表れた。

 

【アメリカ】「バイデン新政権でスピードアップ!」接種回数(人口100人あたり):74.62回

7月4日の独立記念日までに、大人の70%が少なくとも1回のワクチン接種を済ませるという目標を発表したバイデン大統領。ワクチン接種が進んだのも同時期ではあるが、政権交代後のアメリカの新規感染者数減少スピードは目覚ましい。

 

【イスラエル】「世界に先行したワクチン実験が大成功」接種回数(人口100人あたり):121.11回

米ファイザー社に新型コロナウイルスワクチンの実験データを提供したことで、世界最速で接種が進んだ。すでに人口の半数以上が2回の接種を完了し、マスクなしでの散歩やパブでの歓談を楽しむ光景が広がる。

 

【中国】「経済は爆上がりだが、感染者数には疑問も!?」接種回数(人口100人あたり):20.12回

今年1~3月期のGDPが前年比で18.3%増え、5月の連休中のホテル予約数はウイルス流行前比でも40%以上増加するなど、活発な経済活動が戻る中国。最初にコロナ禍に見舞われた武漢では音楽フェスも開催された。

 

【インド】「二重変異株がもたらす悪夢の日々」接種回数(人口100人あたり):11.59回

人口に比して感染者数が少なかったインドだが、ここにきて状況は激変。今や世界最悪のパンデミックの現場となってしまった。インドを苦しめる新たな二重変異株にはやや効果が下がるともいわれているが、それでもワクチン接種こそ喫緊の課題だろう。

 

【韓国】「ITを用いた感染の抑え込みにも限界が」接種回数(人口100人あたり):7.58回

社会的距離規制や追跡システムなどで感染者数の増加を抑えるが、ワクチン接種では遅れている韓国。一方、接種を条件にしたグアムツアーの登場や、先月中旬からはワクチン接種証明スマホアプリが導入されるなど、前向きな取り組みも多い。

 

【日本】「菅首相は何をやってる?」接種回数(人口100人あたり):3.03回

五輪を意識するばかりか半端な政策が続き、国民感情は悪化の一途。観光、飲食業界が期待したGW特需も3回目の緊急事態宣言で泡と消え、繁華街では閉店も目立つ。菅総理が急ぐワクチンの大規模接種会場設置もこれから。五輪開催までに高齢者の接種を終えるのも難しそうだ。

 

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